
近鉄けいはんな線新石切駅近くの青果店「MiKAN屋」(東大阪市中石切町1)が店先に野菜の冷蔵自動販売機を設置して1カ月がたった。
山崎雄司さんと大坪がくさんの共同経営で、2019年7月に野菜の移動販売店としてオープンした同店。飲食店に勤めていた山崎さんが農作業の手伝いに行った際、「ナチュラルに育った野菜はおいしい」と感じたことをきっかけに、有機野菜のおいしさや、その野菜を作る人を知ってもらおうと、その思いに共感した大坪さんと移動販売を始めた。コロナ禍では、移動販売から宅配に切り替え、受注発注で野菜の配達を始め、2022年10月には現店舗をオープンした。
同店で販売する商品は、東大阪市内や八尾、奈良など、近郊の農家を訪ね、直接仕入れた有機栽培野菜など約20種類。農家から紹介された乾物や、縁があってつながった高知のショウガや福岡のイチゴなども販売する。
「配達や仕入れに出掛ける際、人手不足で店を閉める時間帯ができるようになった」と大坪さん。「店を閉めている時も買える方がいいし、定休日などにちょっと買い足したい人もいるのでは」と、1月11日に自動販売機を設置した。設置から1カ月がたち、大坪さんは「目にとまるようなデザインにしたので結構見てくれている。通りがかりの人や、普段店を利用してくれている人が定休日に買ってくれたりしている」と話す。自動販売機では10種類ほどの野菜を販売し、ラインアップは随時入れ替えを行う。
大坪さんは「有機野菜や農薬に頼らず栽培している野菜は値段が高いという印象があると思うが、今はスーパーの野菜が高くなっているのであまり変わらない。店に入りにくいという人も、自動販売機で気軽に買って試してほしい」と話す。