
焼き鳥チェーン「鳥貴族」(大阪市)が6月5日、創業の地・俊徳道に「鳥貴族記念館」(東大阪市永和1)をオープンした。
鳥貴族創業者でエターナルホスピタリティグループ社長の大倉忠司さんが飲食店や焼き鳥店で経験を積んだ後、1985(昭和60)年5月1日、近鉄大阪線俊徳道駅前に鳥貴族1号店となる「俊徳店」をオープンした。1号店は2008(平成20)年まで営業していたが、俊徳道駅前の再開発のため閉店。今年5月1日には創業40周年を記念し、俊徳道駅近くに1号店を再現した「鳥貴族 俊徳店」を期間限定出店した。
「鳥貴族記念館」は、「鳥貴族 俊徳店」2階に新設。広さ48平方メートルの館内には、「この街から、世界へ」をコンセプトにした、創業からこれまでの歩みが分かる年表や資料など約200点を展示する。
創業翌年には全メニュー価格を250円均一とし、1997(平成9)年には緑橋店3階に初めて事務所を構えた。エターナルホスピタリティグループ理念推進部部長の中西秀仁さんは「事務所開設とともにフランチャイズ加盟店を募集したが、当時の事務所がとても小さく、話を聞きに来る人はいてもなかなか契約には至らなかった。現在は加盟店の一般募集はしておらず、独立する社員だけが加盟店を持つことができる」と話す。2003(平成15)年には道頓堀に出店したことで全店の売り上げが上がり、2005(平成17)年には関東1号店を東京都中野区に出店。2016(平成28)年に500号店を達成し、2024年には海外進出を果たした。
館内の壁面には、当時の写真とともに年表を掲示。ショーケースには、開店当時のチラシや歴代のメニュー、食品サンプル、大倉さんがバイブルとして繰り返し読んでいた本、鳥貴族の歴史や理念が分かる社内向けのブランドブック「鳥辞苑」、ノベルティグッズなどを展示する。天井には、大倉さんが自身を奮い立たせるために半紙に書いて毎日見ていた「目標 外食産業日本一」の書の復元、もう一つの壁面には、株式上場記念品や賞状、海外店舗の写真などを飾る。創業当時の大倉さんの等身大パネルを設置するフォトスポットも用意した。
中西さんは「全国の鳥貴族ファンの方に来てもらいたい。東大阪・俊徳道がどんな街かを紹介する資料も集めた。地元の方には、地元から始まった鳥貴族の歴史を知ってもらいたい。記念館を見て、1階の店舗で創業当時の雰囲気を体験してもらえたら」と話す。
開館時間は、木曜~日曜15時~19時。15時~、16時~、17時~、18時~の4部制で、各部の定員は10人。事前予約制。入館無料。月曜~水曜休館。