近畿大学が「笑い」の医学的検証研究 吉本、オムロン、NTT西と共同で

近畿大学、吉本興業、オムロン、NTT西日本が共同で「笑い」の医学的検証研究を開始

近畿大学、吉本興業、オムロン、NTT西日本が共同で「笑い」の医学的検証研究を開始

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 近畿大学(東大阪市小若江3)、吉本興業(大阪市)、オムロン(京都市)、NTT西日本(大阪市)が2月15日、「笑い」のストレスマネジメントプログラムの開発に向けた医学的検証についての共同発表会見を開いた。

芸人の芸を見ながらデータを測定

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 昨年12月、包括連携協定を締結した近畿大学と吉本興業。「近大マグロ」を題材にした動画の制作・配信や、「笑い」の医学的検証によるストレスマネジメントの開発、「笑い」を軸とした教育・研究・就職活動サポートなどの事業に取り組む。今回の研究は同事業の一環として行うもので、オムロンとNTT西日本が参画する。

 同研究では日常的な笑いの習慣がもたらす効果を研究解明するため、成人男女22人が被験者となり、2週間に1回のペースで吉本興業が主催する吉本新喜劇や漫才を鑑賞。鑑賞中は、オムロンのセンサー機材で表情のデータを測定し、心拍数や呼吸数などのデータをNTT西日本の技術で取得する。鑑賞の前後で心理テストを行うなどし、「笑い」が身体や心理的健康に与える効果の解明、「笑い」の測定方法の開発、「笑い」介入後の疾病発症率や生活習慣の変化など「笑い」の有効性の研究を進める。

 近畿大学医学部 内科学教室 心療内科部門の小山敦子教授は、「なんとなく笑いは健康に良いと言われるが、効果は解明されていない。その見える化に取り組み、年々増加する精神疾患患者を救いたい」と意欲を見せる。

 会見では、登壇した小山教授が被験者となり、芸人らの芸を見ながらデータを測定。心拍数や呼吸数の変化を見ながら解説した。

 同研究は健常者を対象に15日から始まり、健常者での試験を繰り返した後、順次、精神疾患患者に対する臨床研究を行う予定。2021年の実用化を目指す。

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