近鉄奈良線・河内花園駅近くに10月11日、「kitchen SAWASAWA(キッチン サワサワ)」(東大阪市花園本町1、TEL 072-964-4457)がオープンした。
オーナーの峯開美(みねひろみ)さんの祖父と母が1986(昭和61)年、同所でうどん店を開業。2012年に祖父が死去し、大学在学中だった峯さんに代替わりしてうどん居酒屋にリニューアルした。大学卒業後は店を経営する傍ら海外に滞在することも多く、アメリカやカナダに滞在。ゴスペルクワイアのメンバーとして活動中にタンザニア出身のメンバーと親しくなり、アジア人が足を踏み入れたことのないタンザニアの村に1カ月滞在。屋根のない小学校や先天性白皮症の人を保護する施設の傷んだ床を見た峯さんは帰国後寄付金を募り、今年2月、再びタンザニアを訪れ寄付金とセメントを届けた。
「生まれた時からうどん屋で育ち、愛着はあるが今風ではないので店を変えたい」と思っていた峯さんは今年4月、祖母が倒れ、介護が必要になったことをきっかけに業態変更を決意。タンザニアに滞在中、現地の人から「自然な生活の大切さを教えられた」といい、「体は食べたものからできている」をコンセプトに据え、「バランスの良い食事を一日の真ん中に届けたい」と、昼に定食を提供する店とした。店名の「SAWASAWA」は、スワヒリ語で「Good」「いいね!」の意。
17坪の店内に、テーブル席とカウンター席を合わせ16席を設ける。「海のような空のような青色が好き」と青を基調とし、自身が海外で撮影した写真を飾る。「自分のアイデンティティーはここでできたので店にあるものを残したい」と、以前から使っていたテーブルに天板を張ってリメークするなどした。
料理は、日替わりの「本日のお昼ごはん」(1,000円)1種類で、メイン料理と小鉢、玄米やもち麦入りのご飯、汁物の和食ベースの定食。「食材の組み合わせや調理法など、できるだけ効率よく栄養素を吸収できるように考えた」と話す。同じ献立を少量ずつプレートに盛り付ける「お子様ランチ」(ジュース付き650円)や、きび糖などを使う「気まぐれスイーツ」も用意する。「タンザニア国内での雇用を応援したい」と、提供するコーヒー、紅茶、料理に使う塩はタンザニア産のものを使い、コーヒー、紅茶は販売もする。
同店が加盟する花園本町商店街では峯さんが講師となり、2019年に花園で開かれるラグビーW杯に向け、商店街の店主を集めた英会話レッスンも開催。同店では11月から、小学生対象の「学習カフェ」を夕方に開く予定で、英語を中心に「気軽に学習する習慣をつけることが目標。月謝制ではなく利用ごとに参加費を払うスタイルにする」という。
「自分は行きたい店が辺ぴな場所にあっても行くタイプ。わざわざ行きたいと思ってもらえる店にしたい」と峯さん。「花園を盛り上げる活動もしていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は11時30分~14時30分。日曜定休。