東大阪市立楠根東小学校(東大阪市七軒家)で1月26日、ねじ商社「コノエ」(新庄西)が講師を務めるねじの体験教室が開かれた。
東大阪市からの委託事業として2003年から市内の小学校52校の2年生~6年生を対象に、約5100人の児童に「モノづくり体験教室」を実施するNPO法人「東大阪地域活性化支援機構」(荒本北)。「モノづくりのまち東大阪」について地元企業の活動を子どもたちに知ってもらうとともに、道具の使い方やものづくりの基本を教える授業として、市内の14企業・団体が講師となり出張講座を実施している。
今回は5年生の授業2時間を使い、同事業の一環としてねじを使った体験授業を実施。1時間目は「商社は何をする会社か」「扱っているねじは何種類か」など、クイズ形式で会社を紹介。続いて、ねじの名前やそれぞれのねじを締める道具の名前、ねじの値段などについて学び、「1本1円しないものを売っているが、ねじ1本でここにいる全員がぶら下がれる強さがある。安いものだが皆さんの命を支えるもの」などと話し、1時間目を終了した。
2時間目は、全員にリンゴの木の端材とねじ、工具を配布し、オリジナルのロボットキャラクター作りに挑戦。同社では2016年にゲームの企画・開発を手掛けるエンジンズ(大阪市中央区)らとともに「にじいろのネジ」プロジェクトを発足。ねじを題材にした絵本の出版や、ねじを使ったワークショッププログラムを開発しており、同体験教室でも今年から内容を変え、日本の技術をいかに子どもたちに楽しく伝えるかにポイントを置いた、実際に触りながら学ぶワークショップを取り入れた。
キャラクター作りでは、四角く切った木片を頭部とし、目や耳の部分にドライバーや六角レンチ、ペンチなどを使って好きなねじを取り付ける。フェルトペンで口を描いた後は胴体部分とストラップを取り付け、各児童が世界に1体しかないオリジナルのキャラクターを完成させた。
授業の最後はコノエの仲本威史さんが「ロボットや建物、機械を作るだけではなくて、困っている人を助けたり、どうしたら使いやすくなるのかを考えて手を動かしたりするのがものづくり。ものづくりは誰かのためにする気持ちが大切」と締めくくった。