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東大阪の若手ものづくり職人、「ふれあい祭り」パレードに向け台車製作

台車を製作する松下工作所の秋月郁海さん

台車を製作する松下工作所の秋月郁海さん

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 商業施設や住宅インテリアのオーダーメード金物を製作する松下工作所(東大阪市渋川町4)で現在、若手職人3人が東大阪市民ふれあい祭りのパレードに向けて台車を製作している。

工場で打ち合わせをする迫田さん、小谷さん、秋月さん

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 来年のラグビーW杯花園開催に向け、「モノづくりのまち東大阪」をPRしていきたい東大阪市経済部では、昨年「モノづくり東大阪応援大使」に就任したモンスターエンジンの西森洋一さんと相方の大林健二さんに、5月13日に開かれる東大阪市民ふれあい祭りへの出演を依頼。パレードを盛り上げるため、平均年齢65歳の「大阪オトン・オカンチアリーダーズ」に協力を依頼し、西森さんらとのパレードが決まった。

 同グループに所属するカワキタ(荒川2)の河北一朗社長は、「市民にモノづくり東大阪応援大使を知ってもらいたい。一緒に歩くだけでは目立たないので一段高いところでパレードしてもらえたら」と、工場で使うカゴ台車でのパレードを企画。市内製造業に使える台車がないか当たったが安全面や耐久性の問題があり、既存のもので使えるものは見つからず、相談した松下工作所の松下寛史社長が「それやったら作りましょう」と挑戦することになった。

 台車製作は、子どもや若い人に「若手の男性や女性もいて、ものづくり企業は楽しそうと思ってもらいたい」と、若手職人主体で製作することに決定。製作管理主任の山本智啓さんがリーダーとなって図面を引き、入社2年目の秋月郁海さん(19)、小谷遼太郎さん(19)、4年目の迫田翔一さん(21)が製作を担当する。

 製作が決まったのはゴールデンウイーク前で、秋月さんは「普段は図面通りの金物を作っているのでデザインを考えるのが難しい」と頭を悩ませるが、「若い人が入社してにぎやかになったら」と期待を込める。迫田さんは「ものづくりに興味を持ってもらいたい。あの台車かっこいいなって思ってもらえたら」、小谷さんは「パレードで走ると思うとやりがいがある」と意欲を見せた。製作するのは長さ2メートル60センチ、幅1メートル10センチの鉄製の台車で、8日には持ち手部分の溶接や土台と人が乗る板をとめる部分に穴を開ける作業などを行った。

 当日は9時30分にオープニングセレモニーを行い、9時45分ごろからパレードをスタートする。近鉄奈良線北側道路、長瀬川辺りから布施駅周辺まで44団体が参加する予定で、モンスターエンジンの2人は、自社の作業着を着用したものづくり企業の従業員や子どもたちとパレードする予定。

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