近畿大学、薬学部が化粧品開発に参加 産学連携を強化

近畿大学薬学部学生が化粧品開発に参加

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 近畿大学(東大阪市小若江3)薬学部とコスメブランド・クロモンコスメティック(大阪市中央区)が共同開発した保湿美容ミスト「Cellu Chou Chou(セル・シュシュ)」が4月21日、発売になった。

保湿美容ミスト「Cellu Chou Chou」

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 黒門市場の鮮魚店「新魚栄」(中央区)が「スッポンを食材だけでなく、加工して商品開発できないか」と検討していたところ、同大学の研究活動をベースに産官学連携を推進する近畿大学リエゾンセンターを介して薬学部とつながり、化粧品の開発を開始。医療薬学科准教授の多賀淳さんら薬学部が高純度スッポンコラーゲンの抽出条件や使用部位の決定、精製、可溶化、品質などで技術協力した。原料には焼津水産高等学校(静岡県)の学生らがストレスを与えないことにこだわって養殖したスッポンを使用している。

 2013年10月には第1弾の「クロモンジェル美容液」(53グラム、5,400円)、2014年5月には第2弾「クロモンモイスチャーローション」(120ミリリットル、4,320円)を新魚栄の子会社であるクロモンコスメティックから発売。これまでに「クロモンジェル美容液」9500個、「同 モイスチャーローション」2000本を売り上げている。

 第3弾となる保湿美容ミスト「Cellu Chou Chou」(50ミリリットル、3,240円)では技術協力のほか、企画段階から参加しコンセプトやネーミング、パッケージデザインなどに女子学生のアイデアを採用。日中、化粧した上から手軽に保湿できるミストとし、化粧ポーチに入るサイズ、ノンガスタイプのスプレーボトルで飛行機内に持ち込める容量にするなど、女子学生のアイデアが反映された。

 商品開発に参加した薬学部5年の宮崎由梨さんは「飛行機内に持ち込めるサイズの化粧品があまり販売されていないので50ミリリットルにこだわり、容器は女性が持ちやすい形にした。クロモンコスメティックの利用者層が幅広いので親しみのあるフレーズを使用することとコンセプトが感じられる商品名を考えるのに苦労した」、薬学部4年の久保田千晶さんは「冬場や春先など乾燥が気になる時期に日中使えるミストにすることにこだわった。ネーミングは意味と響きが良いものをたくさん挙げて考えた」と振り返る。

 同大学担当者は「建学の精神に『実学教育』を掲げており、産学連携を通して真に社会に役立つ研究を行っている。リエゾンセンターを中心に今後も産学連携を強化していきたい」と話す。

 商品はクロモンコスメティックのホームページや大阪タカシマヤなどで販売中。

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