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東大阪・布施に「SEKAI HOTEL布施」開業 「街の日常に溶け込む非日常体験」を

「SEKAI HOTEL布施」外観

「SEKAI HOTEL布施」外観

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 「SEKAI HOTEL(セカイホテル)布施」(東大阪市足代1)が9月25日、近鉄布施駅南側の「みやこ町商店会」内に開業した。

1階のフロント・カフェスペース

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 大阪市の西九条に1拠点目を構えるSEKAI HOTELは、点在する空き家を再生利用し街全体をホテルに見立てて開発する宿泊施設で、住宅リノベーションを手掛けるクジラ(大阪市)が展開する。フロントを中心に客室が街の中に点在しており、通常のホテルでは一棟に全ての機能をそろえるが、飲食などは周辺の飲食店を利用してもらうなど、街全体にホテルの機能を分散させているのが特徴。「その地域の日常に溶け込む非日常体験」を提供する宿泊施設として展開する。

 第2弾となる布施は、難波から10分、奈良や京都と直行便があるなどアクセスも良く、昔ながらの大阪人の日常が広がっていることから、「商店街のある日常」をコンセプトに開発。1年1カ月かけ開業にこぎ着けた。

 フロント機能を持つのは、みやこ町商店会内で約50年営業していた婦人服「キヨシマ洋装店」跡。外観はキヨシマの看板を残しながらリノベーションし、町工場が点在する地域の特徴からインダストリアルモダンをテーマに内装を仕上げた。設計デザインを担当したクジラの松尾翔さんは「ソファや照明は地域で作られたものや地域の職人と共に作ったもので、ショールームのような形で観光客に見てもらい販売できるようにしていきたい。ものづくりの街を発信できれば」と話す。

 今後は、宿泊客が地域の店舗や飲食店で特典を受けることができる提携店を増やし、「土曜夜市」や「布施えびすバル」など、市民になじみのあるイベントを観光客にも発信していくという。矢野浩一社長は「ホステルやゲストハウスよりコミュニケーションが取れるようスタッフは多めに配置し、宿泊料金1泊につき200円を積み立て、地域の課題や若年層向けの地域教育、地域の人も宿泊客も参加できるイベントを開催するなど、地域の人も巻き込みほかの地域に転用できる地方創世モデルを作り上げていく」と話す。

 キヨシマ洋装店跡は、1階にフロントと一般も利用できるカフェスペースを設け、2階に6人用と4人用のドミトリー、2人利用の個室2室、女性専用のシャワー室などを設ける。宿泊料金は、ドミトリー=3,500円~、個室(2人1室、1室料金)=1万2,000円~。現在、布施本町商店街内の3棟を客室として改装中。

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