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東大阪の企業が海外インターンシップ生受け入れ 「アイセック」の研修事業で

検針作業をするインターン生のグエン・ゴック・フオンさん

検針作業をするインターン生のグエン・ゴック・フオンさん

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 東大阪でベビー用品の製造・販売を手掛ける「岩下」(東大阪市大蓮東3)が、貿易大学(ハノイ)4年生のグエン・ゴック・フオンさんをインターン生として受け入れた。

「岩下」のベビー用品

 インターン生の受け入れは、世界126の国・地域に支部を置く学生団体AIESEC(アイセック)が次世代のリーダー輩出を目的に運営する海外インターンシップ事業を通じて行ったもの。アイセック・ジャパンの会員団体である大阪市立大学委員会の学生が東大阪市内のものづくり企業を訪問して受け入れ企業を探し、企業とともに約2カ月間のプログラムを開発した。

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 受け入れ企業の岩下は、1964(昭和39)年創業のベビー用品メーカーで、生地作りから染色、プリント、縫製、仕上げ、検品まですべて国内で一貫生産しているのが特徴で、商社を通さず直接取引をすることで品質が保証され、コストを下げることができるのが強み。生産数は年間にベビー肌着300万着を誇る。OEMを中心とするが、6年前には自社ブランド「PUPO(プーポ)」を立ち上げ、ネットショップと本社内の直営店で販売している。

 工場で外国人の技能実習生を受け入れたことはこれまでにもあるが、インターン生の受け入れは初めてという同社。岩下眞彰社長は「大阪市大と海外で頑張っている学生の熱い思いに応えようと受け入れを決めた」と言い、「海外で販売していく上で文化を知ることができれば」と期待した。

 9月25日から始まった研修では、赤ちゃんの体の仕組みを学ぶことに始まり、仕入れ先を訪問して原材料について学んだり、九州工場での生産体験、生産依頼の指示書作成、営業同行、ブランド事業部で企画・販売の補助をしたりするなど、11月22日まで研修を積んだ。

 今回の受け入れを通じ岩下社長は「ベトナムのベビー商品や子育ての仕方など、国が違えば違うということを知ることができた。時間に対する考え方に違いがあり、日本企業での仕事や商習慣は伝えられたが、もっと時間をかけてコミュニケーションを取らないといけないと感じた」と言い、今後の受け入れについては「深く考えて体制を整えてから進めたい」と話した。

 インターンシップに応募した理由についてフオンさんは「ベトナムの大学では日本語を勉強する学生が多く、日本に行ったことがある友だちも多い。レストランでのサービスはインターンシップで経験したが、ものづくりの会社の体験はなかったので挑戦した」と話す。「社員や工場の人の商品に対する姿勢、検針やきれいな仕上げなどお客さまへの思いが素晴らしく、日本の働き方は厳しいのでどの会社に入っても緊張せずに対応できるようになった」とも。

 「初めての海外で初めての日本。慣れずにできないことも多かったが、社員の皆さんが親切に支えてくれた。サービス業も経験したが、今回の研修でものづくりの会社に就職したいと思った」と笑顔を見せる。