東大阪市経済部商業課が市内商業者のインバウンド対応を支援しようと、「東大阪市インバウンドおもてなしマニュアル」を作成し、2月5日から順次配布している。
9月に開幕するラグビーワールドカップで訪れる外国人観光客対応のため、英会話レッスンをしたり、指さしシートを作成したりする商店街がある中、市ではこれまでインバウンド対策をしていない商店を想定し、外国人利用客対応の基本的な心構えや接客で使う簡単なフレーズを掲載した冊子を作成。昨年、市内の商業者向けに開催したインバウンド接客・おもてなしセミナーで参加者から出た質問やセミナーの内容を反映させた。
冊子では、「いらっしゃいませ」「何をお探しですか?」など接客でよく使う英会話20フレーズを掲載。東大阪市花園ラグビー場で試合をするイタリアやアルゼンチンなど7カ国と、大阪に多く来訪しているアジア圏のあいさつなどを掲載し、「会話のきっかけにしてほしい」(同課の井上博貴さん)と話す。
接客で使用する指さしシートは、物販店向けと飲食店向けの2種類を用意。物販店用では、「人気のあるお土産を教えてほしい」など来店客が指をさして質問できるフレーズや、アイテム名、色などを記載。飲食店用では、「テーブル席にしてほしい」など要望を伝えるフレーズや、食べられない食材を伝えられるよう、イラストを交えて表記した。裏表紙では、無料で利用できる多言語音声翻訳アプリや、英語・中国語・韓国・朝鮮語の学習ができる動画などを紹介。
井上さんは「この冊子をきっかけにインバウンドの受け入れを考えてもらえたら」と話す。
同冊子は市内の商店街に配布するほか、市ウェブサイトで公開する。