東大阪市指定文化財の旧河澄家(東大阪市日下町7、TEL 072-984-1640)で4月6日、企画展「端午の節句展」が始まった。
今年で4回目となった同展示では、建物の外に吹き流しやこいのぼりを飾り、土間の吹き抜けにはひごいが泳ぐ。居室部分には、近隣の家庭から「子どもが成人して飾る機会がないのでここで飾ってほしい」と寄贈された五月人形を飾る。現在は「陶芸展」開催中のため、五月人形は1組だけの展示だが、16日以降は6組展示するという。
奥座敷の「棲鶴楼」には、河澄家に代々受け継がれてきたよろいとかぶとを展示。昨年からは端午の節句の記念写真の撮影ができるよう、段ボール製のよろいとかぶとを用意している。
同館によると、端午の節句の始まりは中国にあり、病気がはやったり蒸し暑く過ごしにくかったりすることから5月は「悪月」と考えられ、5という数字が重なる5月5日に邪気をはらう風習があったという。この風習が奈良・平安時代に日本に伝わり、江戸時代には庶民の間にも広まり、家の後継ぎとして生まれた男の子が無事成長し、強い子に育ち、一族が繁栄することを願う行事に変わっていったとされる。同館統括責任者の堀木昌彦さんは「その風習を古民家の雰囲気と一緒に楽しんでいただきたい」と話す。
4月21日14時30分からは、主に市内で活動するブラスバンドサークル「くりの木楽団」によるコンサートを開く。
開館時間は9時30分~16時30分。月曜休館(祝日は開館)。入館無料。5月6日まで。