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高校生・大学生が「東大阪モノづくり体験塾」成果発表 市内16企業が受け入れ

研修の成果を発表する府立布施高校の学生

研修の成果を発表する府立布施高校の学生

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 クリエイション・コア東大阪(東大阪市荒本北1)で3月3日、高校生・大学生が地域ものづくり企業で研修した成果を発表する「東大阪モノづくり体験塾」第1回フォーラムが開催された。

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 東大阪市内の工場密集地である高井田地区のものづくりを次世代に継承するため、高井田まちづくり協議会が2008年に始めた「高井田モノづくり体験塾」。本年度は、成果を大きくすることを目的に、近畿大学理工学部機械工学科の西藪和明教授を代表とする「東大阪モノづくり体験塾」を発足し、9年にわたり続けてきた活動を引き継いで、高井田から東大阪市内全域に活動範囲を拡大した。

 同体験塾には、府立城東工科高校(西鴻池町2)、府立布施工科高校(宝持3)、近畿大学(小若江3)理工学部の学生が参加。16社が受け入れに協力した。

 フォーラムでは、それぞれが研修先企業の特徴や研修内容を発表。参加した理由は「近い将来社会人になるが、会社がどういうところなのか分からず社会の常識も知らない」「学校で教わらない現場を知りたい」というものが多い。研修内容は、工場の見学や製品説明に始まり、マシニングセンタやボール盤など工作機械の体験や鋳造の工程、研修で製作した機械を使って小学生を対象にしたものづくり体験教室を開くなど多岐にわたる。大学生は体験をした上で、ゴミの削減や製品ケースの設計など、学生の視点で企業に提案を行う学生もいた。

 鋳造がしたくて俊徳工業での研修を選んだという布施工科高校3年生の女子生徒は「学校でも実習するが、学校のは簡単で工程も違う。思っていたより大変そうだと思った」と体験した感想を話し、西藪教授は「大学は商品開発や技術開発など、企業に提案できることをしていきたい。体験塾から製品が生まれたら」と意気込む。副代表の川勝溶工所・川勝親社長は「高校と大学・企業はなかなか結びつかないので、高校生が近大の設備を見学するなど交流し、卓上で学べないことを企業で学んでもらいたい」と先を見つめる。

 同体験塾では現在、塾生を受け入れる企業を募集している。問い合わせは事務局(TEL 06-6746-3761)まで。

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