文化芸術プログラム「アート&ジャズ ハーモニー~谷岡記念館でファクトリーアートとジャズを楽しもう~」が12月7日、大阪商業大学 谷岡記念館(東大阪市御厨栄町4)で行われる。
2025年大阪・関西万博に向け、大阪府・市、大阪商工会議所、大阪観光局、関西観光本部で構成する大阪文化芸術事業実行委員会が、大阪府内各地の日本遺産や文化財を舞台に文化芸術プログラムを展開する「大阪文化資源魅力向上事業」の一環として開催する同イベント。今年は、東大阪の町工場で制作されたファクトリーアートの魅力について語るトークショーと作品展示、ジャズの生演奏などのプログラムを、国登録有形文化財に指定されている谷岡記念館で行う。
展示するアート作品は、東大阪の町工場をアーティストに開放し、創作活動を支援するプロジェクト「アーティスト・イン・ファクトリー東大阪2024」で制作したもの。応募したアーティストと滞在先となる企業7社が面談し、各企業との相性や作風などからマッチングを行った。7人のアーティストは9月から11月まで工場に滞在し、各工場で発生する廃材を活用してアップサイクルアート作品を制作した。
滞在先となった企業は、精密板金加工の「水野製作所」(中石切町6)、亜鉛ダイカストの「畑ダイカスト工業」(同)、スチール製家具製造の「摂津金属工業所」(加納4)、高圧ガス・配管アセンブリ加工の「マツヤ産業」(西堤学園町1)、線材メーカーの「サクラテック」(川田3)、ねじ・くぎメーカーの「若井産業」(森河内西1)、ホイールメーカーの「ワーク」(長田西4)。
サクラテックは、岡山県真庭市在住のアーティスト・慈観雅之さんの創作活動を支援した。同社取締役の中村貴広さんは「製造過程で廃材が出る。リサイクルできるが作った物を捨てられるのが嫌で、自社でもワイヤアート作品などを作って販売している。従業員は普段、アーティストと交流することがないので、新たなアイデアを創出することができてよかった」と話す。イベント当日は館内の各階にアーティスト7人の作品を展示するほか、ファクトリーアートを制作したアーティストと企業によるものづくりワークショップ(12時30分~14時、15時10分~16時30分)を行う。
講堂では、第1部として11時~12時30分に昭和モダンを再現したスウィングジャズ&ダンスステージと大阪大学総合学術博物館副館長・船越幹央さんの基調講演「近代大阪の産業とモダニズム-歴史的ストックを未来に生かす視点-」、第2部として14時~15時10分に、令和のジャズステージと、モンスターエンジンの西森洋一さんとIDEABLE WORKS(アイデアブルワークス、京都市)代表の寺本大修さん、ファクトリーアートを制作したアーティストと企業が登壇するファクトリーアートトークショーを行う。1部と2部の観覧には事前申し込みが必要。申し込みは11月28日12時まで。
イベント開催時間は11時~16時30分。入場無料。