「令和7年東大阪市二十歳(はたち)の記念式典」が1月13日、東大阪市花園ラグビー場(東大阪市松原南1)で行われた。
新型コロナウイルス感染症対策として2021年から会場を東大阪市花園ラグビー場に移して開催してきた東大阪市の「成人祭」。2023年からは「二十歳の記念式典」と名称を改め、開催している。今年は2004(平成16)年4月2日~2005(平成17)年4月1日に生まれた4901人が対象で、2790人が式典に参加した。
式典で野田義和東大阪市長は「一人の人間がこの世に生まれたということは父がいて母がいる。ずっとさかのぼっていくと、その中の誰か一人がいなければこの世に誕生することがなかった。自分自身の命というのは、与えられた命だ。自分自身の命を大切に、これからの人生を歩んでほしい」「過去を振り返るということ。自分のいる環境や学校、職場、東大阪市、日本、生まれた国の過去を知ることで、今をより深く、より広い目で考えることができるし、それを礎にして未来を考えることもできる」とメッセージを送った。
参加者代表による「二十歳の誓いのことば」の発表は、大阪桐蔭高校在学時に全国高校ラグビー大会に出場しベスト8の成績を残した須田龍之介さんと、日新高校在学中に「全日本ジュニアテコンドー選手権キョルギ高校生女子55キロ級」で優勝した新川愛美さんが行った。
幼少期から空手を始め、中学生からテコンドーを始めた新川さんは「大学1年の時に全日本学生テコンドー選手権で優勝することができたが、昨年手術以来思うように以前の状態に戻せず、試合でも負けてしまうことが増えた。それでも諦めずに続けた結果、昨年12月の全日本選手権で準優勝することができた。これから先も、しんどいことや思うようにいかないことはたくさんあると思うが、最後まで諦めずに頑張りたい。そして、国内だけでなく、世界で活躍できるような選手になりたい。これからも家族や支えてくれた方々、仲間たちへの感謝を忘れず、日々精進したい」と誓った。
ラグビーのまち東大阪で3歳からラグビーを始めたという須田さんは「大学1年生の時、7人制ラグビーの学生日本代表としてフィジーに行き、そこで心の底からラグビーを楽しんでいる人に出会った。(フィジーは)日本と違い、環境は良くないが、そんな環境の中でもラグビーボールを手にして心の底から楽しんでいるラガーマンがいる。試合ではそんな彼らに力の差を見せつけられた。その経験から、つらい時でも楽しもうと思えるようになった。これからの人生、今よりもっとしんどくてつらい試練が待っているかもしれないが、常にその時を楽しむ心を持って何事も乗り越えいこうと思う。成人としての決意を胸に、力強くたくましく生きていくことを誓う」と述べた。
式典の最後には、昨年開催されたパリオリンピック・パラリンピックに出場したトランポリン日本代表の西岡隆成選手、パラアーチェリー日本代表の上山友裕さん、東大阪魅力PR大使のゆうちゃみさんからのビデオメッセージを上映。式典終了後はグラウンドの一部をフォトスポットとして開放し、参加者は再会した友人たちと記念撮影を楽しんだ。