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東大阪・旧河澄家で「桃の節句展」 御殿飾りや孫に贈った手作りひな人形

御殿飾りや七段飾りを展示

御殿飾りや七段飾りを展示

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 企画展示「桃の節句展」が2月21日、東大阪市指定文化財「旧河澄家」(東大阪市日下町7、TEL 072-984-1640)で始まった。

御殿飾り

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 3月の桃の節句時期に合わせ2017(平成29)年から行っている同展。江戸時代初期のたたずまいを残す主屋に地域の家庭などから寄贈されたひな飾りを毎年展示し、地域住民たちの目を楽しませている。同館統括責任者の堀木昌彦さんによると、恒例となってきたため、開催前から「今年はいつから展示するの?」「楽しみにしている」と声をかけられることも増えてきたという。

 今年は七段飾りをメインにひな飾り10組を展示する。毎年入り口近くに展示する親王飾りは、寄贈した日下町在住女性の母親が1919(大正8)年に誕生した際に購入した物で、106年以上前に製作された物という。

 2回目の展示となる御殿飾りについて、堀木さんは「詳しい製作年は分からないが、明治から大正時代に作られた物と考えられる」と話す。「御殿は天皇の住まう紫宸殿(ししんでん)を模した物と考えられ、江戸時代に京都で流行した。御殿作りはくぎを使わず組み立てるため、組み立てには大人2人で2日かかった」とも。後に買い足した昭和時代の調度品と共に飾る。

 御殿飾りと同じ部屋には、大阪府内の家庭から寄贈された七段飾りを初展示する。1934(昭和9)年に購入された物で、同館での展示の様子を紹介した記事を見た人から「ここで展示をしてほしい」と申し出があったという。その隣に展示する木目込みひな人形の七段飾りは、1975(昭和50)年に誕生した女の子のために祖母が贈った物で、木目込み人形作りを習っていた祖母がキットを購入して手作りした物。木札には「きみえ作」と、祖母の名前が記されている。

 堀木さんは「長い間親しまれた物から現代の物まで幅広く展示している。さまざまな時代のひな飾りがあるので、写真を撮るなど楽しんでもらえれば」と話す。

 開館時間は9時30分~16時30分。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館無料。3月9日まで。

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