
東大阪市内の優れた製品を市がブランド認定する「東大阪ブランド」の認定式が4月22日、東大阪市役所本庁舎(東大阪市荒本北1)で行われた。
東大阪ブランド推進機構は、東大阪市内に本社がある、または製品の主要部分を東大阪市内の自社工場で製造する最終製品を対象に、毎年2回、製品を募集。認定区分は「オンリーワン」「ナンバーワン」「プラスアルファ」の3つで、各方面に精通する有識者や外部委員で構成する審査委員会の審査を経て決定する。4月22日の認定式では、4社6製品に認定証を贈った。
建築金物メーカー「ジョー・プリンス竹下」(本庄西1)は、制御盤や通信設備機器などの外側を覆うボックス用ハンドル「アウトサイドハンドル ワンアクションロックタイプ」でオンリーワン認定を受けた。竹下健吾社長は「このハンドルはボックスの端に取り付けることが可能で、ボックスの中に有効スペースを作ることができる」と話す。
リフォーム中心の建設会社「GOROKUMAN」(花園西町2)は、水や土砂をすくいやすいバケツ「テミバケ」でオンリーワン認定を受けた。落ち葉などを集めるテミとバケツを融合させた商品で、「災害時など床下に入った土を出しやすく、リップが付いているので横向きにして入れられるので楽。5センチ以下の水もすくいやすい」と田邉太郎社長。普通のバケツより持ちやすい形状で、バケツリレーで効率よく運ぶことができる。
鳥害対策専門企業「日本鳩対策センター」(吉田下島)は、オールステンレス製の防鳥ネット「ピーコンSUSネット」がオンリーワン製品に認定された。溶接金網・ひし形金網メーカー「イゲタ金網」(西堤学園町1)と共同開発した製品で「これまで樹脂のネットを作っているが、燃えないネットがほしいと言われる。この商品はオールステンレスで、ワイヤを溶接でとめている。東大阪だから作れた商品」と奥斗志雄社長。金具がなく見た目が美しいため、建築デザインにも使うことができるという。
職人向けのペンチ、ニッパーを製造する「フジ矢」(松原2)は、「KUROKIN 偏芯パワーペンチ3020N」「KUROKIN ケーブルペンチ6050」「KUROKIN 鍛造ハンディクリッパーPC21」の3製品が認定された。野崎恭伸社長は「従来は機能や品質重視でものづくりをしていたが、KUROKINシリーズは機能や品質に加え、デザインにコストと手間をかけている。品質のいい商品を作るだけではなかなか売れず、いい商品を作って情報を発信することが重要。職人さんもおしゃれなウエアを着て、かっこいい工具をぶら下げて、インスタに写真をあげる時代。最近では日本の職人さんが投稿したSNSを見て、韓国や台湾でも売れるようになってきている。若い職人の成り手が減ってきているので、かっこいい仕事だと見せていけるように取り組んでいる」と話す。