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三島硝子建材が地域の居場所作り活動 「こども110番の家」入りやすく

三島硝子建材社長の三島圭四郎さん(後列左)、立案者の矢倉優樹さん(同2番目)、三島硝子建材取締役の三島あゆみさん(前列左)と近畿大学の学生

三島硝子建材社長の三島圭四郎さん(後列左)、立案者の矢倉優樹さん(同2番目)、三島硝子建材取締役の三島あゆみさん(前列左)と近畿大学の学生

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 アルミサッシの設計・製作・施工を手がける三島硝子建材(東大阪市岸田堂西、TEL 06-6729-1773)が現在、子どもたちのための新しい居場所作り活動「てらこもんず」に取り組んでいる。

大学生と一緒に釘を使って「てらこもんず」の看板を作るワークショップを開催

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 東大阪の町工場4社が抱える課題の解決に高校生と大学生が挑戦するイベント「こーばの未来会議」が3月に開かれた。地域に貢献したい考えがある三島硝子建材は「不審者の付きまといなど、子どもが危険を感じた時に保護を求めて逃げ込める『こども110番の家』運動に協力しているが、実際に子どもが入ってきたことがない。こども110番の家に入りやすくするにはどうすればいいか」と課題を出した。

 近畿大学付属高校3年(当時2年)の矢倉優樹さんは「会社は子どもや一般の人が入りにくいため、地域の子どもたちが宿題をしに来たり、地域の大人の人と話をしたりする居場所作りをするのがいいのでは」と提案。名称は、「寺子屋」と「common」を組み合わせた「てらこもんず」とした。

 6月と7月にプレ開催として三島硝子建材駐車場でマルシェイベントを行い、その際に矢倉さんが大人向けに取り組みを伝える説明会を開催。夏休み期間中は共働き家庭で子どもが一人で過ごす時間が多くなるため、同社3階で8月1日から「てらこもんず」を始めた。運営には矢倉さんと近畿大学の学生が加わり、入れ替わりで布施小学校区の小学生10人ほどが友達や保護者と来ている。一日の始めに児童それぞれが当日の計画を立て、学生が宿題の見守りや、ものづくりワークショップ、自由研究のサポートなどを行っている。

 3階は同社の社員食堂として使っているため、弁当を持参した児童たちは社員と共に昼食を取りながら交流を図り、火曜・木曜・土曜は「ただ宿題を見守るだけでなく、いろんな大人に会ってほしい」と、地域の起業家や会社員をゲスト講師に招き、「子どもだった大人たちから今子どもたちへ伝えたいこと」をテーマに親子向けの特別授業を開いている。

 三島硝子建材社長の三島圭四郎さんは「毎朝あいさつを交わし、知り合いになったら本当に困った時に手助けすることができる。これからは65歳を超えても仕事を続ける人が増えるので、青パトや愛ガード運動など地域に企業が関わることは必須。保護者とも関係を作っていき、一人で悩んでいる保護者の人にも来てもらえたら」と話す。「東大阪市内には51校区あり、活動に賛同した企業がそれぞれの校区で『てらこもんず』を開く準備も進んでいる。8月末で一度終了するが、2学期中に内容を決め、長期休暇は続けていきたい」と意欲を見せる。

 開催時間は9時~17時。日曜休み。8月30日まで。

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