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オフィス家具の林製作所、オーディオ環境に特化したルームパネル開発

「オーディオルームパネル」を開発した林製作所の林勇帆社長

「オーディオルームパネル」を開発した林製作所の林勇帆社長

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 オフィス家具製造販売の林製作所(東大阪市稲葉1)が10月1日、音楽視聴専用「オーディオルームパネル」の販売を始めた。

オーディオルームパネル設置イメージ

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 1950(昭和25)年創業、オフィスのデスク周りで使うキャスター付きワゴンや机上ラック、パーティションなどを手がける同社。中でも2002(平成14)年に発売したファスナーで連結するパーティション「ZIPLINK(ジップリンク)」は、設置や移動の簡単さ、カラーやサイズ展開の豊富さなどが支持され、ロングセラー商品となっている。2023年10月には、初めて家庭での使用を想定した商品「AnoTana(あの棚)」シリーズを発売。手指消毒用アルコールポンプスタンド用としてコロナ禍に製造したが在庫となった棚板を活用して開発した。

 家庭用商品第2弾を出したいと社内で話が出た昨年、音楽好きの林勇帆社長は「セットコンポを新調し、それなりに満足はしていたが物足りなさもあり、もう少しいい音にならないかと思っていた」という。「録音スタジオの動画を見ると壁に吸音材が貼られているが、家では棚などが置いてあり、貼るのが難しい。自社製品のウェブ会議用パーティションと吸音材を組み合わせたらできるのではないかと家に持ち帰り、パーティションを設置した時とパーティションなしの状態の反響を聞き比べ、違いがあることが分かった」と話す。昨年7月ごろから、吸音材の素材による違いや設置環境による効果の違いなどの検証を始めた。

 パネルは吸音材単体ではなく、遮音材を吸音材で挟む構造となっている。「この構造でエコーのように聞こえる余分な反響が軽減され、スピーカーから出る音が忠実に届く。柔らかい素材の吸音材で吸収された音を遮音材が受け止め、音を透過させすぎないように調整することにより、音に包まれるようなリスニング空間を体感できる」と林さん。座って聴く際に耳の位置にあるパネル上部に中音域の吸音・遮音性能に優れたリサイクル繊維吸音材、下部に軟質ウレタン吸音材の2種類の吸音材を採用した。

 パネルの設置に工具は不要で、使わない時はコンパクトに畳んで収納できる。カラーは、グリーン、グレージュ、ブラウンの3色で、クロスは取り外して洗濯機で洗うことができる。パネルは3枚連結(4万4,800円)と4枚連結(6万800円)の2種類で、追加パネル(1万7,450円)も用意する。パネル1枚のサイズは、幅51センチ、奥行き2.6センチ、高さ160センチ。

 3月にはクラウドファンディングで先行販売を始め、4日目に購入目標金額の140万円を超えた。林さんは「ここまで早く達成するとは思っておらず、目標金額の倍以上で先行販売を終えることができた」と振り返る。「先行販売の方へは納品し、音楽制作をしている人からも高評価を頂いた。今後、天井やスピーカーの後ろに置くタイプなど、シリーズ展開していければ」と意欲を見せる。

 商品は、「Makuake STORE」、三木楽器通販サイト「DZONE」、三木楽器「楽天市場店」で販売する。

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