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EXPO2025大阪ヘルスケアパビリオン「リボーンチャレンジ」で未来の生活スタイル展示

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 2025大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」内のリボーンチャレンジエリアで6月10日に始まった「大阪シティ信用金庫 未来の生活スタイル~スマートルーム~」に東大阪市内企業11社が出展している。

 リボーンチャレンジは、新技術開発に取り組む大阪府内中小企業やスタートアップの技術力や魅力を週替わりのテーマで国内外に発信するエリア。開催期間中、26のテーマで延べ400社以上が出展する。

 雑貨メーカーの「カワキタ」(東大阪市荒川2)は、「未来の抱っこバッグ」のプロトタイプを展示。ベースとなる「N/ORN Mani(ノルンマーニ)」は、通常はバッグとして使い、歩き始めた小さい子どもを出先で抱っこする際にはバッグ部分を座面にして子どもを座らせ、抱っこを補助するユニセックスデザインのバッグ。2023年に発売した。万博で展示するに当たり、大阪国際工科専門職大学(大阪市)がモジュールとアプリを開発し、座面に子どもを座らせることで体重を測定するとともにバッグに取り付けた温度センサーで体温を測れるようにした。アプリでは、測定した体重と体温を記録できる。

 カワキタの河北一朗社長は「現時点では体重と体温の測定だけだが、水分量で熱中症予防ができたり、心拍数や代謝量が測れたりするなど、さまざまなヘルスチェックを考えている。商品化にはモジュールの小型化・軽量化、コストカットが課題。犬の高齢化も進んでいるので、来年に向け犬用の抱っこバッグの開発も考えているので、来場者の意見を参考に取り組んでいきたい」と話す。

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 「リボーンエリア」に商品を展示しているのは、天然素材を使う歯ブラシメーカー「プラス」(衣摺2)と、革製品メーカーの「ナダヤ」(大蓮東3)。

 「プラス」の歯ブラシは100%天然素材のアップサイクル製品。椅子の製造工程で出る廃棄予定のブナの端材を柄の部分に、食肉用として育てられた動物の毛をブラシ部分に、それぞれ活用する。使い捨てにならないよう、メンテナンスサービスも行っている。海外の歯ブラシはヘッド部分が大きいため、万博への出展に合わせてヘッド部分を大きくし、柄に桜の間伐材を使った商品を開発した。

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 「ナダヤ」は、レザーロスを減らす取り組みとして廃棄予定のレザーを使った製品を開発。牛革は、製革の段階で45%が、製品にする段階で30%~50%が、それぞれ廃棄されるとし、小さな染みや傷の付いたで雑貨などを作っている。

 食品関連では、砂糖類・菓子類の包装・販売を手がける「フォレストパックス」(新庄西)が「アイスドリンクシュガー」を展示。ガムシロップの賞味期限は約1年で、夏には使うが冬は使用量が減り、使い切れずに廃棄される場合もあるが、砂糖100%のアイスドリンクシュガーは賞味期限がないという。ポーションの容器を紙包装にすることで、プラスチック使用量も削減できる。

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 「体験エリア」に出展するのは、内装工事を手がける「TW PLAN」(足代新町)。同業者向けに開発した原状回復工事に特化したアプリ「room me(ルーミー)」を展示する。アプリで部屋をスキャンするとモデリングデータが生成され、データを元に寸法を計測する。有償版は見積り作成や工程管理などの機能を持つ。西田宗巨社長は「計測だけなら無料で利用できる。部屋のスキャンデータはスマホに残すことができるので、引越し先の内見に行った時にスキャンし、使っている家具が入るかなども確認できる。業界の展示会と違って一般の来場者も多いので周知したい」と話す。

 各展示は6月16日まで。

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