ラグビーワールドカップ2019日本大会に日本代表最年長で出場したLOトンプソン ルーク選手が11月5日、東大阪市花園ラグビー場(東大阪市松原南)で行われた近鉄ライナーズの練習に合流した。
南アフリカ戦から約2週間の休養をとったトンプソン選手は「2週間ぶりに走った。最初ちょっと遅かった」と苦笑い。休暇中は、白浜の温泉に行ったりアドベンチャーワールドに行ったりと、家族との時間を楽しみリフレッシュした。練習には、今季加入したオーストラリア代表のSHウィル・ゲニア選手、SOクウェイド・クーパー選手も参加し、実戦形式での練習やボクシングのミット打ちなどで調整を行った。
練習後に行われた記者会見ではW杯を振り返り、「あっという間に終わった。W杯に関わることができて光栄。日本のために活躍できてうれしく思う。日本の皆さんのサポートがあったからこそ」と感謝の気持ちを表したトンプソン選手。印象に残ったシーンには「南アフリカ戦の後、家族とグラウンドに入った僕の最後の試合。アイルランド戦の前半の最後のスクラムはめっちゃ大事なスクラム。相手の勢いを止めて私たちの勢いを作った大事なプレー」と挙げた。
11月15日に開幕するトップチャレンジリーグを最後に引退を表明しており、チームは17日にヤンマーフィールド長居(大阪市)での清水建設ブルーシャークス戦で初戦を迎える。今年は入れ替え戦はないが、「チームとしては優勝したい。個人では毎試合出たい。毎試合勝ちたい」と意気込んだ。24日には本拠地・花園ラグビー場での最後の試合となる豊田自動織機シャトルズ戦が行われる。
若い選手とのポジション争いについて聞かれると「昔、コーチに教えてもらった。ジャージーは自分のものじゃない。借りているもの。借りているからこそベストを尽くし、ジャージーを着ている瞬間はいろんな人の頭に残るものとして努力しなければといけないが、いつか返さないといけない。若手選手は私より素晴らしいパフォーマンスをして彼らの選抜が私の選抜より先に決められたら、それは彼らの権利でどんどんやってほしい。でも自分もベストを尽くして、いいプレーを示してあと数週間ぐらいキープできるようにしたい。(ジャージーを)返す前に」と意欲を見せる。
「残したいことは」の問い掛けには、「子どもたちのお父さん、お母さん、ラグビーにチャンスをください。ラグビーを試してほしい。素晴らしい多様性のあるスポーツ。体のサイズも関係なく、誰でもできて誰でもスターになれる。友達も作ってチームワークや忠義などを学べる」とメッセージを送った。