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大阪樟蔭女子大生が栗林書房で販促企画 同世代に書籍を提案

企画した学生(前列)と栗林社長(左)

企画した学生(前列)と栗林社長(左)

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 近鉄河内小阪駅前の栗林書房レッド小阪店(東大阪市小阪1)店頭で1月10日から、大阪樟蔭女子大学学芸学部国文学科の学生が同世代の女子学生に書籍を提案する販促企画を展開している。

「この冬、いなくなる君へ」の販売テーブル

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 昨年初めて取り組んだ大阪樟蔭女子大学と栗林書房の連携企画。今年は正式な授業科目となり、「書物を学ぶ、書店で学ぶ」の授業として4月にスタートした。

 同店からの課題は、「本屋さんの仕事を知った上で、自分の好きな本を同年代の女子学生に売る方法を考える」で、同科目を選択した3年生の2人は、4月から7月にかけて教員による出版や書店を取り巻く現状に関する講義を受け、夏には同店で検品作業や品出しなど書店員の業務を知る就業体験をした。夏季休暇終了後は11月の中間発表に向け、書籍選びやPOPのデザイン、販売方法の企画に取り組んだ。

 中間発表では、1人1冊ずつ本を紹介する案と、2人でお互いの企画をフォローしながら本を紹介する案の2案を提出。発表の結果、南北の店舗入り口でそれぞれ、お薦めの本を販売するテーブル企画に決定した。栗林秀一社長から企画内容やPOPのデザインについてアドバイスをもらった2人は店頭販売に向け、ポスターやPOPを仕上げた。

 2人が選んだ本はどちらもいぬじゅんさんの書籍で、単行本「無人駅で君を待っている」と、文庫本「この冬、いなくなる君へ」の2冊。

 「無人駅で君を待っている」を選んだ学生は、「本屋さんにたくさんある本の中で目に留まった本。読んで面白かったのでみんなに読んでもらいたいと思った」と言い、「テーブル企画は考えることが次々とあり、いつ終わるのかと不安だったが楽しかった」と笑顔を見せる。

 もう1冊を選んだ学生は、「テーブル設置期間が冬なので季節の合う本の中から、帯やタイトルに引かれて読んでみたいと思っていた本を選んだ。本や漫画が好きで、本とお客さんを直接繋げる仕事がいいなと思い、この授業を選択した」と振り返った。

 企画について栗林社長は「利用客が高齢化しているので、同年代に売る企画は自分たちにない発想があるのではと課題にした。課題に対して真摯に取り組んでくれ、たまたま同じ作家で冬に売れそうな本を選んでくれた。単行本20冊、文庫本30冊の販売が目標」と話す。

 営業時間は、月曜~土曜=9時~21時、日曜・祝日=10時~20時。1月24日まで。

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