映画館「布施ラインシネマ」(東大阪市足代新町)で5月14日、「東大阪お笑いライブ」が開催された。
オーナーが「布施を盛り上げる新しいことをしたい」と取り組む同イベント。演劇やアイドルイベントなど映画以外のイベントを企画する中、フリーの若手芸人を集めたお笑いライブが2013年9月に始まった。毎月1回開催している。
ライブには毎回11~12組が登場。観覧は無料で、イベントの企画をするお笑い芸人の1(ワン)が芸人仲間に声を掛け、趣旨に賛同した芸人が登壇している。開催当初はイベントの知名度がなく、「初回公演は200席の劇場に関係者を含め観客が7人だった」と1の中尾紀士さん。地域のイベントや祭りに積極的に参加したり、近隣店舗にポスターを貼ってもらったりするなどの活動を続けるうちに地域の来場者も増え、多いときには約90人が来場した。「来場者は小学生からおばあちゃんまで幅広い」という。
ライブでは全員が登場するオープニングの後、1組ずつコントや漫才などのネタを披露。中盤には中尾さんが問題を考えているという「東大阪クイズ」の時間があり、登壇した芸人が解答でボケたり、来場者が解答したりするなど会場が一体となって盛り上がる企画もある。
1の二人は「今は駅前などでチラシを配って『来てください』ってしてるけど、『チケットはけて入れないんですよ』っていえるようになれれば。帰りにこの辺りでご飯を食べてもらえる街ぐるみのイベントになって、東大阪の顔になれれば」(中尾さん)、「ライブをすることで人とつながって営業に呼んでもらえるようになったし芸人同士のつながりも広がっている。僕だけのファンで満席になればうれしい」(井上直樹さん)とそれぞれ話す。
同館の掛谷嘉昭支配人は「芸人たちも地域の祭りに出ているので地域のお客さんが増えた。映画を見ない層が来てくれている」と手応えを感じている。
毎月第2木曜開催。