樟蔭高校(東大阪市菱屋西4)で6月1日、入学式が行われた。
入学式は当初4月8日に予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い延期していた。学校側がなんとか入学式をできないかと模索し、緊急事態宣言の延長で3度延期された入学式がこの日行われた。樟蔭学園創立103年の歴史の中で4月以外に入学式が行われたのは今回が初めて。同校では6月から夏の制服に変わるため、新入生は白い制服に身を包んで入学式に参加した。
入学式には229人の新入生が参加。在校生は歓迎の辞を述べる生徒1人だけで、保護者は参加できず、保護者向けにはライブ配信が行われた。会場は扉を開け、座席の間隔を広く開けるなど3密を避けるための対策がとられた。
新入生は、4月は課題学習を進め、5月からはオンラインを活用した学習に取り組んできた。新入生を代表して答辞を述べた森田花音さんは「4月に迎えられなくて残念で寂しかったが、6月でも入学式があって良かった。高校は授業の数も増えるのでおいていかれないように部活と勉強を両立させたい。入学式が終わってやっと高校生の気持ちになれた」と意欲を見せる。「お母さんは入学式に来たいと言ってたが、ライブ配信なので遠くに住むおばあちゃんにも見てもらえて良かった」とも。
歓迎の辞を述べた3年生の東山侑加さんは「学校が早く始まって友だちとしゃべりたい、学校でみんなと勉強したいと思っていて、やっと無事に入学式を挙行できて良かった。大学受験はどういう感じになるのか分からないので不安だが、普通では味わえないことを味わっているのである意味いい体験をしている」と前向きな様子を見せた。