近鉄奈良線・河内花園駅近くの「kitchen SAWASAWA(キッチン サワサワ)」(東大阪市花園本町1、TEL 072-964-4457)が10月11日、オープン3周年を迎えた。
オーナーの峯開美(みねひろみ)さんの母と祖父が1986(昭和61)年、同所でうどん店を出店。2012(平成24)年に祖父が死去し、大学在学中だった峯さんに代替わりして母親の由美子さんと共にうどん居酒屋にリニューアルした。大学卒業後は店を経営する傍ら海外に滞在することも多く、アジア人が足を踏み入れたことのないタンザニアの村に1カ月滞在し、帰国後に募った寄付金を届けるなど、新型コロナウイルス感染拡大前まで何度もタンザニアを訪問し交流を続けている。
祖母の介護が必要になったことから2017(平成29)年10月、業態を変更して現在の店をオープンした。タンザニア滞在中に現地の人から「自然な生活の大切さを教わった」ことから、「体は食べたものからできている」をコンセプトに、「バランスの良い食事を一日の真ん中に」と昼の定食を提供する店とした。
現在は、日替わりの「本日のお昼ごはん」(1,100円)と日替わりの弁当(860円)、スイーツ(テークアウト可)を販売。近所のリピーターも多いがインスタグラムを見て来店する人も増えているといい、「お弁当は外出自粛の時に認知され、今ではお店で食べる人とお弁当が半々ぐらい。作り置きをしないので最近はランチもお弁当も売り切れることが多く、予約か来店前に電話をしてもらえたら」と峯さん。
オープン翌月から始めた、小学生に英語などを教える「学習カフェ」は、保護者からの要望で現在は幼稚園児のクラスと大人のクラスも開設。カスタードパイのみを販売する「月1カスタードパイを焼こうの会」、月替わりのハンバーガーを販売する「月1ハンバーガーの会」などのイベント営業も利用客の要望で始まった。「ランチのご飯は玄米か十六穀米かを選べるが、半分ずつを選べるようにしたのもお客さんの声から。希望に添い続けてきたら今の店の形ができた」と話す。
タンザニアとの交流を続ける峯さんは現在、「タンザニアを中心とするアフリカ54カ国に東大阪の技術を売り込んでいきたい」と計画中。まずはアフリカを知ってもらうための展示やセミナーを企画するところから始めたいとしている。
店の今後については「どんな方向に進んでいくか分からないけど、面白い食材や珍しい食材を使った料理や薬膳など、感謝を忘れず、変化をしながらおいしいご飯を作っていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は11時30分~14時30分。日曜定休。