ねじ専門商社「サンコーインダストリー」(大阪市西区)の東大阪物流センター(東大阪市本庄西1)で11月5日、見学会が行われ、東大阪市立小阪小学校の3年生が参加した。
同センターは、同社が取り扱うねじ約120万アイテムをコンピューターに登録し、仕入れから受注、出荷、配送までをリアルタイムに管理する。自動倉庫やロータリーラック、連続梱包(こんぽう)ラインをはじめとする最新の物流システムが特徴。
見学会では、商品を保管している積層棚フロアやロータリーラックを見学し、積層棚のフロアではピッキングや検品も体験。ピッキング指示書に書かれた棚番号を頼りに、60台以上ある商品保管棚の中から目的の商品を探し出し、指示書のバーコードを読み込んで検品を行う一連の流れを体験した。広い倉庫内を歩き回り、目的の商品を見つけた児童からは歓声が上がった。
ロータリーラックのあるエリアでは、吹き抜けのフロアに商品が高く積まれた巨大な設備と、1本単位のバラ出荷やカスタマイズ出荷など、顧客の様々な要望に合わせた作業の様子を見学。子どもたちは、スケールの大きさに釘付けになって設備を眺めた。案内を務めた同社の川藤良介さんは「ねじの会社では数えたり袋に入れたりして出すことはなかなかしない。サンコーインダストリーはあらゆるお客さんの願い事を叶える会社になっている」と説明する。
倉庫の見学後には質問コーナーが設けられ、取り扱っているネジの本数や1日の出荷数、倉庫内で働く人がどのような仕事をしているのかなど、多くの質問が上がった。参加した児童からは「ネジにこんなに大きいものや小さいものがあるとは思わなかった」「ねじをみんなでで手分けして探すところが楽しかった」との感想も聞かれた。
終了後、同社の佐藤宏彦さんは「学校の教室の中にも、みんなが座っている椅子や机、天井からぶら下がっている電気など、ねじはたくさんある。今までねじを意識したことはないと思うが、ねじやねじ以外にも、いろんなものが世の中にはたくさんあるので、そういったものに興味を示しながら、これからもいろいろと学んだり遊んだりしてほしい」とあいさつし、子どもたちを見送った。
同センターでは、小学生・中学生から社会人まで幅広く見学を受け入れており、最新の物流システムやねじの基礎知識を学ぶことができる。