近鉄奈良線・河内花園駅近くの「kitchen SAWASAWA(キッチンサワサワ)」(東大阪市花園本町1)のオーナーで、昨年11月、東大阪市を国外に発信する「ブランドアンバサダーオブ東大阪」に就任した峯開美(みねひろみ)さんが、「家庭学習&ものづくりプロジェクト」を始動した。
峯さんは大学在学中の2011(平成23)年、祖父のうどん店を継承し、翌2012(平成24)年にうどん居酒屋にリニューアル。2017(平成29)年10月に昼の定食を提供する「kitchen SAWASAWA」に業態変更した。大学卒業後は店を経営する傍ら海外に滞在することも多く、新型コロナウイルス感染症拡大前までは何度もタンザニアを訪問し、交流を続けている。
同店では、地域の小学生に英語などを教える「こども学習カフェ」を開いているが、「新型コロナウイルス感染拡大による休校で学習機会がなくなり、学習機会の格差を感じるようになった」と峯さん。「家庭学習で机に向かう時間を増やすとともに、ものづくり体験を提供できれば」と昨年11月21日、家庭学習事業を展開するNPO Eastrickster(イーストリックスター)を4人で立ち上げた。
現在、小学1・2年の国語、算数、英語の教材を作成中で、教材は大阪樟蔭女子大学(菱屋西)児童教育学部教授が監修。「教材は色使いが多く、単発で楽しく基礎を学ぶことができる。プログラミング的思考能力の向上を意識した教材」といい、週に1回課題を出し、提出すると次の課題とものづくりのパーツ1つを受け取ることができ、4週でものづくり体験キットが完成する。
ものづくり体験キットは、古材を使って家具を製造するパレットハウスジャパン(水走3)の古材と、南光(稲葉)の余剰在庫のねじを活用。これから近隣の小学校5校で呼び掛け、1年と2年計100人を上限に4月15日からモニターを募集する。
峯さんは「東大阪市内にある大阪樟蔭女子大学と企業とコラボ。昔からある『地域で子どもを育てる』の現代版をしていきたい」と意気込む。
同NPOでは現在、教材配布や添削を手伝う地域ボランティア、協力・協賛企業を募集している。