東大阪をホームタウンとするサッカーJFLのF.C.大阪と東大阪青年会議所が4月17日、スポーツを通じたまちづくりに関する連携協定を締結した。
F.C.大阪は1996(平成8)年にサッカークラブとして発足し、約12年前からJリーグを目指すクラブとして活動。2018(平成30)年にホームタウンが東大阪市に決まり、スポーツのまちづくり連携協定を東大阪市と締結した。F.C.大阪と東大阪青年会議所は、「スポーツ振興に関すること」「スポーツを通じた地域活性化に関すること」「青少年の健全育成に関すること」「相互の行事・イベントに関すること」の項目で連携協定を締結する。
調印式に先立ち、野田義和東大阪市長は「東大阪市のスポーツ戦略について」のタイトルで講演。「スポーツを軸とした共生社会の実現。花園ラグビー場内にウィルチェアスポーツコートがあり、体が不自由である、元気がある、若いなど関係なく、車いすを使ってソフトボールやラグビー、バスケットボールなどさまざまな競技をすることにより、多様な世代がスポーツを中心に集まることができる。スポーツをする、観る、支えることにより人生を豊かにすることができ、人が集まってくる。スポーツに関連する4社の企業と官民連携し、助成する6大学や大阪大学ではスポーツ医学などさまざまな研究をしてもらっている」などと話し、「活性化にはプロスポーツの力が大きい。ぜひともJリーグ入りを目指してほしい」と激励した。
F.C.大阪の近藤祐輔社長と東大阪青年会議所の阪口陽亮理事長のディスカッションでは、「スポーツで行う地域活性について」のテーマでトークを開始。始めにF.C.大阪が行う布施警察署の安全なまちづくり広報大使の活動を紹介し、地域にサッカーチームがあることによる地域ブランドの構成、地域経済波及効果、スポーツ文化の発展など、地域のプラットフォームを担うことを目指していると説明。地域の企業や団体などが集まり、一体となって地域活性化実現に向かう「まちごとスタジアム構想」を紹介した後、SDGsへの取り組みや新型コロナウイルス感染拡大に対する取り組みなどについて議論を交わした。
近藤社長は「JCさんは地域活性化について今までしてこられた歴史があるし、我々はスポーツに関することをしている。目指している先は一緒なので、お互いのリソースを利用しながらまちづくりの発展に寄与できるようにしたい」、阪口理事長は「地域の活性化、地域力向上という点について、我々と目的は同じ。スポーツは世界共通の言語だと思うので、東大阪を世界へ発信するためにスポーツの力は切っても切れないものになるのではないかと思っている。スポーツの力、サッカーの力を使って、世界に誇る東大阪にしていきたい」と意気込んだ。