東京2020パラリンピック聖火フェスティバル採火式が8月16日、電業(東大阪市高井田中2)で行われた。
「パラリンピック聖火はみんなのものであり、パラリンピックを応援するすべての人の熱意が集まってひとつの聖火を生み出す」という国際パラリンピック委員会の理念に基づき、国内各地ではさまざまな方法で採火が行われている。
16日は、電車線金具製造を手掛ける電業の工場内で採火式を行った。「電業」社長で東大阪商工会議所副会頭の濵谷和也さんが工場内の溶解炉から採火し、「ものづくりのまち東大阪の火」をランタンに収めた。
採火式に出席した野田義和東大阪市長は「東大阪市は中小企業のまち、ものづくりのまち。溶解炉の火をパラリンピックの聖火として採火をし、届ける。その灯がすべての人たちの生きる力に変わってくる、誰かが誰かを暖かくしてあげたい、輝きを少しでも届けたい、そんな思いをこの溶解炉の火に私たちは託している」とあいさつした。組織委員会から採火の話があった際には「迷わずものづくりの町工場の火を使いたいと思った」という。
濵谷社長は「溶解は創業当時の大正時代からずっと続けている。工業製品が国内生産されるようになって日本の経済発展の礎になっていると思っている。その火をパラリンピックの聖火に使っていただけると非常に感激している」と喜んだ。
採火した東大阪市の火は大阪府の集火式会場に届けられ、大阪府内の42市町村から集めた火は「大阪府の火」として、東京の点火セレモニー会場に送り出される。