近鉄奈良線・八戸ノ里駅前にある「宮本順三記念館・豆玩舎ZUNZO」(東大阪市下小阪5、TEL 06-6725-2545)内ZUNZOギャラリーで現在、夏の企画展示「ズンゾ&サブローの愛した『海と山』展」が開かれている。
同館は、グリコのおもちゃデザイナーで画家の宮本順三さんが手掛けたおもちゃや絵画作品、海外で収集した民族文化資料などを展示するおもちゃ博物館。隣には、東大阪の歴史や文化を紹介する「文化の駅」、市内企業のおもちゃや工作キットを中心に販売するミュージアムショップ、ギャラリー、工作教室や絵画教室を開くスペースを設ける。
同館では例年、絵画・工作教室「遊房(あそぼ)」に通う児童に自然に触れてもらおうと合宿を行っているが、昨年に続き、今年も新型コロナウイルスの影響で合宿が中止。8月の工作教室では合宿の代わりに「海」を感じてもらおうと、SDGs14「海の豊さを守ろう」をテーマに、海の生き物を描いた箱水族館作りに取り組んでいる。ギャラリーでは、宮本順三さんと、世界で初めて折る刃式カッターを発明した「オルファ」創業兄弟の一人で、絵画・工作教室の代表を務める岡田三朗さんが描いた作品を展示する。
宮本さんの作品は、隠岐の島、浜島、和歌山の海と、グアテマラ、アルプスの山々の風景画で、油画2点、色鉛筆画4点を展示。岡田さんは、生まれは大阪だが、白浜で育ち、釣りが趣味で水辺の自然保護活動にも力を入れている。会場には、リアルな魚の絵や、切り絵と水彩画を合わせた作品などを展示する。
会場ではチャリティー企画として、岡田さんが今年描いた作品を販売。売り上げは同館と運営団体に寄付する。
同館事務局の磯田宇乃さんは「海にもなかなか行けないので海を感じてもらえたら」と来館を呼び掛ける。
現在、開館は予約制(10時~17時)。月曜・日曜休館。記念館の入館料は、大人=500円、高校・大学生=300円、4歳~中学生=200円。ギャラリーは入場無料。