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東大阪でものづくり教室「リトルマイスター」開講へ 講師は町工場の現役職人

過去に開催した講座の様子

過去に開催した講座の様子

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 ものづくり企業向けのコンサルタントや企画運用業務を手掛ける「MACHICOCO(マチココ)」(東大阪市御厨2)が4月、ものづくり教室「リトルマイスター」を開講する。

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 同社では、東大阪のものづくりネットワークを活用した技術交流による新商品開発や、熟練工による製造部門新入社員向けの技能講座、情報発信サポートなどのほか、小学生向けの夏休みものづくり講座、町工場ツアーなどを展開している。

 子どもを対象にした習い事としてのものづくり教室は創業当時から企画していたが、新型コロナウイルスの影響により中断し、当初考えていた工作レベルのものから、工場と同じ機械を使う本格的な内容にバージョンアップして開講する。

 戸屋加代社長は「学校での技術の授業時間は昭和と比べると大幅に減り、子どもたちの創意工夫する力が低下している。その影響で、製造現場でも効率よく考える力が不足しているため、この先の日本のものづくりを支える子どもたちに環境を与え、ものづくりの楽しさを体感してもらうことが必要」と話す。

 同教室では、材料や工法、道具や機械の使い方を学び、アイデアを生んで形にしていくプロセスを身につける講座を1カ月に2回行う。「木工やプラスチックなど加工しやすいものから始め、旋盤やフライス加工、溶接などステップアップしていく」と戸屋社長。月2回の講座のほか、不定期で工場での実習や、作った商品を販売する実習も行う予定という。教室となる同社のラボにはものづくりに必要な道具や設備があり、受講生は開放日に自由に使うことができる。

 対象は小学校高学年以上。入会金は2万2,000円(工具セット、ウエアなど含む)、受講料は月額1万1,000円。イベント参加時は要別途材料費。

 現在、同活動を広く知ってもらおうとクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にプロジェクトを掲載し、支援者を募集している。支援金は設備費などに充てる。

 戸屋社長は「ものづくりを通して、子どもにこんな才能があるんだということを知ってもらいたいし、それが製造業に進む道につながれば。普段、人に教えていない町工場の人には講師として入ってもらうことで、人材育成の面でも盛り上げたい。一つケースができれば全国に展開できるので、ものづくり産業全体を盛り上げることができたら」と意気込む。

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