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司馬遼太郎記念館で企画展 エッセー集から色紙や自筆原稿70点、初公開資料も

展示資料の解説をする上村洋行館長

展示資料の解説をする上村洋行館長

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 司馬遼太郎記念館(東大阪市下小阪3、TEL 06-6726-3860)で現在、企画展「色紙と自筆原稿で見る『司馬遼太郎が考えたこと』」が開催されている。

司馬さんが描いた表紙絵の色紙や自筆原稿などを展示

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 同館が開館した2001(平成13)年から刊行されたエッセー集「司馬遼太郎が考えたこと」(新潮文庫、全15巻)がテーマの同展。同館の上村洋行館長は「2000(平成12)年ごろに新潮社から、『エッセーは司馬さんの思考の跡だからまとめたい』と話があり、編集者と私で1096編(単行本は1087編)を選んだ。エッセーのテーマは、近所の書店の話から、文明論、歴史論、文化論など多岐にわたる」と話す。

 同展のテーマについて、上村館長は「コロナ禍を体験し、何かを考えるということを大事にしないといけない時期になってきたと認識し、個々人が自由に何かのことを考えることの大切さを思った。そのころに次の展示を考えていて、司馬遼太郎が約40年の創作活動の間に考えたさまざまなことをまとめたエッセーを選んだ」と話す。

 会場には、第1巻の表紙絵に使われた「木の実を積んで白い雲を眺めるウサギ」や第14巻の「アイルランドの妖精」、第15巻の「阿蘭陀の時計師」など、司馬さんが描いた表紙絵の色紙を展示。初公開の「三草越え」「Japanese History from Viewpoint of Literature(文学から見た日本歴史)」の自筆原稿、掲載紙、司馬さんが撮影した写真など、初公開11点を含む資料70点を展示する。

 上村館長は「表紙絵はすべて司馬遼太郎が描いたもので、作家になってから絵を描いている。時代の流れとともに司馬がどのようにものを考えていたか、展示から雰囲気が伝われば」と話す。

 開催時間は10時~17時。月曜休館(祝日・振替休日の場合はその翌日、9月1日~9月10日は休館、8月9日~8月21日は連日開館)。入館料は、大人=500円、中・高校生=300円、小学生200円。10月30日まで。

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