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大阪製罐「お菓子のミカタMAP!!」、掲載250店超 自社菓子缶扱う洋菓子店紹介

大阪製罐の清水雄一郎社長

大阪製罐の清水雄一郎社長

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 大阪製罐(東大阪市岩田町2)が製造する菓子缶に入った洋菓子を購入できる店を紹介するウェブサイト「お菓子のミカタMAP!!」の掲載店が8月8日、250店を超えた。

人気のビジュー缶や板チョコ缶

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 1948(昭和23)年、ブリキ製缶業「清水金属工業所」を創業。1953(昭和28)年に社名を大阪製罐と改め、大阪市内に本社工場を開設。1963(昭和38)年、東大阪の現在地に本社と本社工場を移転した。

 同社の事業は菓子缶と工場用スチールキャビネットの製造が主で、菓子缶は神戸風月堂やモロゾフ、ゴンチャロフなど大手菓子メーカーのオーダーメード缶を中心に製造。スチールキャビネットは、「今は海外製しかないが、自社で作ることができるのでは」と、1965(昭和40)年に国産第1号のスチールキャビネットを開発した。

 他社での修業を経て2003(平成15)年に入社し、2013(平成25)年に3代目社長に就任した清水雄一郎社長は、社長就任前の2011(平成23)年から「何を作ってどう売るかを考えていた」といい、2014(平成26)年に自社でデザインした菓子缶を販売するウェブサイト「お菓子のミカタ」を開設。「オーダーメードは3,000個以上のロットになるため個店は手を出しにくい。缶で収益を出せるという体験を小規模洋菓子店にもしてもらいたいと、最初は丸いデザイン缶を3種類作って自社で在庫を持ち、50個から注文できるようにした」と話す。

 発売当初はあまり売れなかったというが、菓子缶を特集するテレビ番組で取り上げられたことや、現在、4万5000人のフォロワーがいる清水社長のツイッターアカウントで缶に関する投稿や自社の菓子缶を扱う店を紹介する投稿をし続けていることなどから、現在は1000店以上が同社の缶を取り扱っている。「お菓子のミカタを利用した店から、オリジナルの缶を作りたい、紙箱の商品を缶に変えたいという声もあり、今までオーダーメードは大手メーカーしかなかったが、中小規模の企業も増えている」と清水社長。

 ふたに宝石をあしらった「ビジュー缶」や、絵本作家の谷口智則さん、たなかしんさんのキャラクターをデザインした缶など、現在は50種類以上の自社デザインの菓子缶を販売。ウェブサイト「お菓子のミカタMAP!!」には現在、256店が登録されており、缶の種類、実店舗かネットショップかなど店舗形態、都道府県から、同社の缶を扱う洋菓子店を検索することができる。店舗ごとの紹介ページも用意し、店のこだわりや店舗情報、取り扱っている缶の種類などを掲載する。

 清水社長は「この缶のお菓子はどこの店で買えるのかという問い合わせもあるので、缶の種類からお菓子や店を知ってもらえるサイトを作った。缶を目当てにお菓子を買ってもらうというのがやりたかったこと。缶を見て絵本作家さんを知ったり、作家のファンの人がお菓子屋さんを知ったりするなど、缶を通じて、作家さんもお店の人もお客さんもクロスし、接点が生まれて知らないものを知っていく、繋がっていくというようなことをこれからも続けたい」と話す。

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