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傘メーカーのカムアクロス、日傘「ひがしおおかさ」発売 東大阪の3社コラボ

カムアクロスの今中社長(後列左から2番目)と傘職人、デザイナーと「ひがしおおかさ」

カムアクロスの今中社長(後列左から2番目)と傘職人、デザイナーと「ひがしおおかさ」

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 傘の製造・販売を手がける「カムアクロス」(東大阪市吉田本町1)が6月3日、東大阪にこだわった日傘商品「ひがしおおかさ」の販売を始めた。

「ひがしおおかさ」藍染縞柄

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 1995(平成7)年創業の同社は、OEM・ODMの傘を中心に、ライセンス商品やオリジナルブランドの傘などレイングッズを製造。デザイン、企画開発から製造まで、自社で一貫して行う。同社には、傘職人の渡邉政計さん(88)、傘修理職人の川下昭さん(82)の2人の「なにわの名工」を受賞した職人が在籍しており、本社工房と中国・アモイの自社工場の2拠点で製造する。アモイの自社工場では、渡邉さんが技術指導をした職人が日本品質の傘を製造している。

 同社は昨年5月、倉庫だった本社1階を改装し、レイングッズの販売と修理の受け付け、職人が製造する様子を見ることができるファクトリーストアをオープン。同社の今中光昭社長は、「傘は小売店に持ち込んでも修理してもらえない。長く使っていただいて消耗品から脱却しようと、他社商品の修理も受け付けるようにした。骨が折れた場合など、修理屋さんではパーツを付けて修理をするが、製造工房なので骨の取り換えもできる」と話す。祖父の形見という50年前の傘の修理も持ち込まれたことがあるという。

 同社では「まずは東大阪の人にこんな会社があると知ってほしい」と、東大阪にこだわった日傘「ひがしおおかさ」を企画。生地、持ち手、製造を、東大阪の3社でできないかと模索した。

 生地は、2004(平成16)年の大和川付け替え300年事業をきっかけに河内木綿の再生に取り組む河内木綿はたおり工房(東石切町3)が作った特注品で、綿の栽培から糸紡ぎ、織り、染色までを手がける。カラーは、藍染の無地と縞(しま)柄、ザクロの草木染めの3色で展開する。

 持ち手は、アクリルの製造・加工を手がけるクリエイト築島(寿町1)が同商品のために作ったもので、「木綿の傘の持ち手は木や竹が多いが、河内木綿の風合いに合うよう、べっこう風のアクリルを板から作って手で削り出してもらった」と今中社長。

 傘を製造するのは同社の傘職人。購入後、3年は無償で修理を受け付け、生地の日焼けは河内木綿はたおり工房で染め直すこともできるという。

 価格は2万7,500円(裏面UVカット仕様は3万1,900円)。受注生産商品。同店とオンラインストアで販売する。製作期間は約1カ月。

 営業時間は平日10時~17時。

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