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司馬遼太郎記念館で企画展「司馬作品から浮かぶ大坂城」 初公開資料6点

大坂城を描いた作品について解説する上村洋行館長

大坂城を描いた作品について解説する上村洋行館長

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 企画展「司馬作品から浮かぶ大坂城」が現在、司馬遼太郎記念館(東大阪市下小阪3、TEL 06-6726-3860)で開催されている。

「大盗禅師」第3回「城脱け」、「胡蝶(こちょう)の夢」第601回「大坂(十五)」など自筆原稿を公開

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 「国盗り物語」「城塞」「最後の将軍」「燃えよ剣」など、司馬作品には大坂城を取り上げた作品が多くあり、大坂城前身の石山本願寺、大坂夏ノ陣の落城、鳥羽伏見の戦いなど、それぞれの時代の大坂城が描かれている。同館は「作品の中に浮かぶ大坂城を記念館で感じてもらおう」と同展を企画し、小説の引用や自筆原稿、資料などから、作品の中の大坂城を紹介する。

 同展では、大坂城が登場する作品の自筆原稿を展示しており、「大盗禅師」第3回「城脱け」、「新史 太閤記」最終回「狂言」、「胡蝶(こちょう)の夢」第601回「大坂(十五)」は初公開。掲載誌や錦絵なども並び、初公開6点を含む38点を展示する。

 JR大阪環状線「大阪城公園駅」改札口に掲示されている陶板レリーフのエッセーは、1983(昭和58)年の駅開業に当たり依頼を受けて司馬さんが執筆したもので、同展では、写真パネルや校正用フィルムを展示。同館の上村洋行館長は「大阪の歴史を書いており、駅舎のある場所に立って、大阪城の石垣を取り巻く多重に重なる信号を感知してほしいと書かれている。作品からではあるが、歴史から発信するさまざまな出来事をそれぞれの立場で捉えてもらい、これからの時代の受け取った人それぞれの指針にしてもらえたら」と話す。

 壁面には、3.5メートル四方のタペストリー「司馬作品と戦国フィールドミュージアム」を展示。関西にある城と司馬作品に描かれた戦国時代の出来事を、大阪の古地図に図示している。「これまでにも展示しているが、今回の展示と一緒に見てほしい」と上村館長。

 地下ホールでは毎時0分に「司馬遼太郎と城を歩く 大坂城」、毎時30分に「司馬遼太郎は語る 日本人とは何か」の上映を行う。

 開催時間は10時~17時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料は、大人=500円、高・中学生=300円、小学生=200円。7月21日まで。

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