企画展「陶芸展 77人の飯茶碗」が現在、東大阪市指定文化財「旧河澄家」(東大阪市日下町7、TEL 072-984-1640)で開かれている。
東大阪出身の陶芸家・桜井智子さんは、帝塚山短期大学工芸美術史の授業で陶芸と出合い、坪井明日香さんに師事。1986(昭和61)年に「第20回女流陶芸展」で入選し、以後連続4回入選。2019年には「第53回女流陶芸展」で文部科学大臣賞を受賞している。
1992(平成4)年には東大阪市・加納に窯を設け、2004(平成16)年には近鉄けいはんな線・新石切駅近くに石切工房・桜陶庵(おうとうあん)を開設。2017(平成29)年1月、現在の西石切町に移転した。自身の作品を作る傍ら、陶芸教室や一日陶芸体験も行っている。
旧河澄家では毎年春に陶芸展を開いており、今年は桜井さんの作品「幾何学文様皿『紫藤』」と、テーマに沿って生徒が作った飯茶わん77点を展示。色や質感もさまざまな茶わんが並ぶ。
自身の作品は、「見て美しい物、心地の良い物を心がけている。今回の作品のイメージは藤で、花はもちろん、藤色が持つ艶やかさ、爽やかさが出せたらと作った」と桜井さん。「大きい物や小さい物、丸いのやゆがんでいる物など、皆さんそれぞれの形を楽しんで作陶していた」と振り返る飯茶わんについては、「ご飯を食べるという日常行為に使う茶わんの手作りは最高のぜいたく」と話す。
開催時間は9時30分~16時30分。月曜休催。観覧無料。4月14日まで。