大阪商業大学アミューズメント産業研究所(東大阪市御厨栄町4、TEL 06-6618-4068)で現在、「昭和のゲーム大集合展」が開催されている。
余暇産業を研究する専門的研究機関として2001年に開設した同研究所。遊びや趣味などの余暇活動を歴史、文化、経済などの側面から分析し、将来のアミューズメント産業のあり方を研究している。一般向けに36マス×36マスの「大局将棋」や韓国・北朝鮮の将棋「チャンギ」、チェス、マージャン、囲碁などを常設展示するほか、イベントや公開講座などを開いている。
今回の特別展示では昭和をテーマとし、同研究所と研究員所蔵の昭和時代に作られたゲーム約320点を展示。コマや人形などの玩具は外し、「ゲーム」にこだわった。
壁面のガラスケースでは、昭和初期に輸入された「コリントゲーム」に始まり、昭和10年代には愛国心高揚のために国や天皇を思う和歌を集めた「愛国百人一首」、高度成長期の30年代ごろからはプラスチックや金属を使ったゲーム、40年代にはカードゲームなど、時代の流れと共にゲームがどのように変わっていったのかを見ることができるよう年代別に展示する。
中央ではスポーツ、キャラクター、「大人と外国への憧れ」の3つのテーマで野球盤やキャラクターのかるた、競馬やスロットなどのゲームをテーマ別に展示。北側壁面のガラスケースでは会社別に代表作を展示しているが、展示する会社の約半数が倒産や合併などで今は存在していないという。
7月18日・25日は昭和のゲームをテーマにした講座を開講し、8月8日には昭和のゲームで遊ぶイベントを開催。開催時間はいずれも13時30分~14時30分。受講料は無料だが事前申し込みが必要。
「ゲームは遊ぶ時期が過ぎると捨てられるし価値もないが、ブリキのように中古市場が多い訳でもないので珍しい物がそろっている」と研究員の高橋浩徳さん。「昭和の時代にゲームで遊んだ人に見てもらって今の時代との違いを感じてもらいたいし、下町の工場の人たちが持っていた子どものために面白いものを作りたいという思いを今の子どもに知ってもらいたい」と話す。
開場時間は10時~16時30分。入場無料。8月8日まで。