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東大阪市民美術センターで「安野光雅の世界」展 絵本原画など117点

少年時代を描いた「昔の子どもたち」原画

少年時代を描いた「昔の子どもたち」原画

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 東大阪市民美術センター(東大阪市吉田6、TEL 072-964-1313)で7月18日、特別展示「少年時代 安野光雅の世界」が始まった。

故郷を描いた「津和野の記憶」

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 1926(大正15)年生まれ、島根県津和野町出身の安野さんは、1950(昭和25)年に美術教員として上京。1968(昭和43)年に「ふしぎなえ」で絵本デビューした後は次々と作品を発表し、国内外の児童書や美術の賞を多数受賞。2012年には文化功労者に選ばれた。淡い色調の水彩画でやさしい雰囲気の日常や風景を描いた作品を多数発表している。

 同展は、安野さんの実弟の宗男さんが東大阪市の中学校教員・市職員として長年勤務していたことから実現したもので、同館での展示は2回目。自身の少年時代の遊びや暮らし、ふるさとの様子を絵日記風に描いた「昔の子どもたち」(2002年)、「ついきのうのこと」(2005年)、「木のぼりの詩」(2008年)の原画を中心に作品を集めた。

 1階では、百人一首の下の句はそのままに上の句を安野さんが詠んで自筆した初公開作品「片想い百人一首」9点を展示。2階の展示室前では、安野さんがスケッチをする様子や作品を紹介する約20分の映像を上映する。

 第1・2展示室では、3作品の中から安野さんや弟の宗男さんが出てくる作品を中心に83点の原画を展示。小学校時代の担任だった藤本先生が印象に強く残っているといい、絵日記に藤本先生が朱を入れたような作品になっている。今年4月に発刊された最新刊「少年時代」の原画5点も初展示だが、この5点は全て個人が所有しているため同展終了後は非公開になるという。第3展示室では、「旅の絵本VIII」の原画11点を展示。

学芸員の酒野晶子さんは「昭和時代を生きた人は懐かしく、若い人は昭和初期の遊びや暮らしぶりが見れて楽しいのでは。民俗学的な観点でも楽しめる」と話す。

 開館時間は10時~17時。月曜休館。入場料は、一般=500円、中学生以下無料。8月30日まで。

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