大阪府立花園高校(東大阪市花園東町)の学生が東大阪ツーリズム振興機構との連携事業「ラグビーW杯プロジェクト」の活動内容をまとめ、4月9日、東大阪市役所で野田義和市長に報告した。
同プロジェクトは、学生が地域の企業や施設、小学校などを訪問して課題を探し、課題解決のためのアクションを起こす同校の「HANAZONO探求プロジェクト」内「HANAZONO進路探求プログラム」の一つ。東大阪ツーリズム振興機構に連携を持ち掛け、2019年のラグビーワールドカップに向けたおもてなし、地域の活性化についてディスカッションを重ね、2つの調査事業を行った。
昨年12月には高校ラグビーの開会式に合わせて市花園ラグビー場周辺でアンケート調査を行い、観戦の目的や来場者が求める情報、東大阪の印象、W杯を迎えるに当たり何が必要かなどを調査。2月には花園本町商店街を訪れ、ラグビーW杯をどう盛り上げるか、外国人観光客をどう受け入れるかなどを店主らにヒアリングした。
報告会の冒頭では、地域の人と共に行う清掃活動や、インスタ映えするようなデザインを考え、市内中小企業に製造を依頼するゴミ箱の製作、同校国際教養科と連携した英語・中国語・韓国語・フランス語でのSNSを使ったPR活動、海外の人にも分かりやすいアニメーションの制作、商店街でのスタンプラリーなど、アンケート結果をもとに考えた企画を発表。
商店街の活性化では、店舗のシャッターに絵を描いたり、出場国の国旗で装飾したりする案やご当地グルメ開発、東大阪産の野菜を使ったビーガン向けの料理提供、空き店舗での着物着付け体験などを提案。ラグビー場最寄り駅の隣の河内花園駅で降車し、商店街を通ってラグビー場に向かってもらうよう、路面に案内プリントを施すなどを提案し、実現に向けた課題も挙げた。
プレゼンを聞いた川口誠司副市長は「花園商店街は、本来はラグビー場にアプローチする道。元祖花園ストリートを復活するというアイデアは評価できる」とし、野田市長は「イングランドでラグビーワールドカップの3位決定戦を観戦したが、5万人以上が集まっている割にはきれいだった。クリーンはキーワードになる。一緒にできることをやっていってもらいたい」などと話した。