三井物産株式会社の100%子会社である株式会社ゼウレカ(以下「ゼウレカ」)は、株式会社ファンペップ(大阪府茨木市、代表取締役社長:三好 稔美、以下「ファンペップ」)と、将来的な両社間での共同研究に向けてAI創薬支援コンサルティング契約を締結し、特殊ペプチド(非天然アミノ酸を含む環状ペプチド)*のAI創薬研究の支援を開始しました。
ゼウレカは、保有するスーパーコンピューターや計算創薬技術を用いて、AIや大規模の分子動力学シミュレーションを活用して構築・最適化したリガンドとタンパク質の複合体構造提示や、超大規模なバーチャルスクリーニングなどの幅広いAI創薬支援サービスを提供しております。
ファンペップは、独自のペプチド技術を用いた製品開発を通して社会課題を解決することを目指し事業を推進しており、機能性ペプチド「AJP001」を強みとして展開する抗体誘導ペプチド(ペプチド治療ワクチン)プロジェクトと機能性ペプチド「SR-0379」を中心に研究開発を進めています。
こうした中、ファンペップは、ペプチド技術を用いた次世代モダリティ(創薬技術)として期待されている特殊ペプチド創薬へ研究分野を拡大することを目指しています。
ゼウレカは、2024年8月からファンペップとの研究委託契約に基づき抗体誘導ペプチドのAI創薬研究支援を実施していますが、特殊ペプチド創薬に関する本研究においてもゼウレカのAI創薬技術やペプチド分野に専門性を持つ当社人材の知見を基にファンペップを支援します。
また、本研究の後半での両社間の共同研究契約締結を視野に入れて、共同で研究を推進していく予定です。
ゼウレカにはペプチド分野に高い専門性を持つ人材が複数在籍しており、今後ペプチド分野での創薬支援を拡大していく予定です。ゼウレカはこれからも、高度な計算創薬ソリューション及び大規模高速計算環境の提供により、創薬研究の大幅な効率化と成功率の改善に貢献していきます。
【*特殊ペプチド(非天然アミノ酸を含む環状ペプチド)】
低分子医薬品(分子量:約0.5千)と高分子医薬品(分子量:抗体の場合は約15万)の間の大きさの中分子医薬品(分子量:1~3千)であるペプチド医薬品は、低分子医薬品では結合できない標的分子を対象とすることができること、さらに特殊ペプチド(非天然アミノ酸を含む環状ペプチド)医薬品は、高分子医薬品より安定性や組織浸透性が高いことなどから、従来のモダリティ(創薬技術)では狙えない標的分子を対象にする創薬研究が可能であり、次世代のモダリティとして期待されています。
【株式会社ファンペップ 概要】
所在地: 大阪府茨木市彩都あさぎ七丁目7番15号
代表者: 三好 稔美
設立: 2013年10月
事業内容: 免疫強化機能をもつ機能性ペプチドを活用した次世代ワクチン「抗体誘導ペプチド」及び皮膚潰瘍を対象とする機能性ペプチドの医薬品開発、さらにファンペップグループとして、ヘルスケア及び化粧品事業を推進。
URL: https://www.funpep.co.jp/
【株式会社ゼウレカ 概要】
所在地: 東京都港区虎ノ門3丁目2番2号
代表者: 務台 明子
設立: 2021年11月
株主: 三井物産株式会社(100%)
事業内容: 製薬企業様、バイオテック企業様向けにAI創薬支援サービスや計算環境(スーパーコンピューター)の提供、創薬を目的とした共同研究開発の推進。
URL: https://xeureka.co.jp/
https://tokyo-1.ai/