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秀英の分別できる食品用容器「ホッかる」、東大阪ブランドに新規認定

認定式に出席した秀英の上田孝司専務(写真左)と野田義和東大阪市長

認定式に出席した秀英の上田孝司専務(写真左)と野田義和東大阪市長

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 東大阪市内で製造された優れた最終製品を市が認定する「東大阪ブランド」に秀英(東大阪市水走1)の製品「ホッかる」が新規認定され、11月18日、東大阪市役所で認定式が行われた。

フィルムと紙の分別が容易にできる「ホッかる」

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 東大阪ブランドは、認定することにより製品の価値を高め、市内事業者の製品開発を促進するとともに、ウェブやイベントへの出展などにより、PRや販路開拓につなげることを目的とするもの。認定区分は「プラスアルファ」「オンリーワン」「ナンバーワン」があり、市長から委嘱されたデザイナーやバイヤーなどで構成する認定審査委員会の審査を経て決定する。今回の認定により、77社141製品となった。

 紙箱製造を手掛ける秀英は、大手の下請けを主としていたが、パッケージ作りのノウハウを生かして自社製品を作ろうと、1995(平成7)年に電子レンジで使える紙容器を開発。その頃、ニュースで話題となっていたダイオキシン問題をきっかけに、「何かできないか」と分別できる食品用紙容器「ホッかる」を開発した。

 ホッかるは、紙容器の内側にフィルムを貼ったもので、中身を食べた後は簡単にフィルムをはがすことができ、利用者自身がフィルムと紙を分別して捨てる。フィルムをはがした後の紙は再生ゴミとして回収し、容器約7個分で60メートルのトイレットペーパー1個に再生できるという。1997(平成9)年度に販売を始め、2000(平成12)年に開催された中之島まつりで採用。同年、早稲田大学の環境を考えるイベントで大学直営の飲食店で採用され、イベントでのプレゼンを手伝った学生から大学生協への導入が決まった。「イベントで継続利用することでごみの焼却費用を当初の3分の1まで抑えることができた」といい、現在も、イベント会場や多くの大学生協の弁当で利用されている。

 認定式に出席した上田孝司専務は「箱を潰してフィルムをはがしてもらうという行為により環境への意識を持ってもらうようにした。地域のイベントなど分別した容器を回収するエコステーションで、『お疲れさまです』とコミュニケーションが生まれる、ごみの減量とコミュニケーションを目的としたツール。分別を推進しながら製品を広めていけたら」と意気込む。現在は広告会社とコラボし、企業広告を入れることで容器のコストを下げる取り組みを進めている。

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