近畿大学（東大阪市小若江3）体育会相撲部の浦山秀誠さんが大相撲の音羽山部屋に入門することが決まり、3月4日、同大学東大阪キャンパスで入門会見が行われた。

相撲部の学生も会見に駆け付けた

　富山市出身の浦山さんは、身長183センチ、体重160キロ。富山商業高校相撲部で監督を務めた故・浦山英樹さんの長男で、「小さい頃から道場に遊びに行かせてもらっていて、気付いた頃にはまわしを締めていた」という。本格的に相撲を始めたのは小学2年から。押し出しを得意技とし、全国学生相撲選手権大会個人8強入りなどの成績を収めた。幕下最下位付け出し資格を得ており、5月の夏場所で初土俵を踏む予定。

　音羽山親方（元横綱・鶴竜）は「最初は教員になりたいと言っていたので、もったいないなと思った。相撲を教えたいのなら大相撲に入って、自分が頑張って親方になったら人に教えられるのではないかという話をした」と振り返る。

　浦山さんは「父が監督として多くの生徒を育ててきていたので、そこに憧れていた部分もあった。元々は地元・富山で次の世代を育てたいと思っていたが、迷っている中で今しかできないことは何かと考えた昨年夏ごろ、大相撲に挑戦したいという気持ちが芽生えてきた。何度か親方と話をさせていただく機会があり、この部屋なら相撲も人間としても成長できるのではないかと決めた」と話す。

　音羽山親方は「これだけの立派な体があるので、この体を生かしたどんどん前に出る相撲という魅力がある。けがもしていないし、もう一皮、二皮むければ上の方の関取になれるのでは。そこに技術的なものが加われば上に上がっていくという思いがあるので、そのためにも精いっぱい、いろいろなことを教えていきたい」と期待を寄せる。浦山さんは「親方が現役の時にテレビで見ていて、今の自分に足りない技術の面があったので、教えていただきながら吸収していきたい」と意欲を見せた。

　「一からスタートするつもりで日々稽古に精進して、一日でも早く関取になれるよう精いっぱい頑張りたい。たくさんの方から愛される力士になり、相撲界も地元・富山も盛り上げられる力士になりたい」と抱負を語る。父の英樹さんが富山商業高時に指導し、同じ近畿大学に進んで角界入りした三段目・朝乃山については「地元が同じなので、地元を盛り上げるという意味で朝乃山関を超えたいという目標はある」と意気込む。

　同大学相撲部は今年で創部100周年を迎え、浦山さんを含め26人の力士を輩出している。