東大阪市民美術センター(東大阪市吉田6)で1月9日、元ラグビー日本代表・大西将太郎さんのトークショーが開かれた。
同センターでは全国高校ラグビー大会の開催100回を記念し、東大阪市花園ラグビー場で開催された高校ラグビーや大学ラグビー、トップリーグなどの写真を展示する「東大阪市花園ラグビー場写真展-伝統と軌跡-」を昨年12月9日~今年1月10日まで開催。トークショーは関連イベントとして企画し、入場者数は少人数に設定して、ユーチューブライブでも配信した。
大西さんは、啓光学園高校3年時に全国高校ラグビー大会準優勝、ジャパンラグビートップリーグでは143試合に出場。同志社大学4年時に日本代表に初選出され、以降、2008(平成20)年まで33キャップ。2016(平成28)年現役引退。現在はラグビー解説の傍ら、ラグビー普及のため精力的に活動する。昨年11月には、東大阪市の魅力を発信する「チーム東大阪アンバサダー」に任命された。
トークショーは、大西さんとラグビーの出合いからスタート。1978(昭和53)年生まれ、東大阪市石切出身の大西さんは、ラグビーをする親戚がいることをきっかけにラグビーを始めた。「小さい頃は好奇心旺盛で1週間毎日スポーツの習い事をしていた」といい、「バスケやサッカー、バレーなどもしていたが、負けず嫌いでやられたらやり返せるのがラグビーだった」と、小学生のときに1期生を募集していた布施ラグビースクールに入った。平尾誠二さんに憧れ同志社に入るため中学受験に挑戦したことや、啓光学園中学・高校時代、中学1年の時に亡くなった父との思い出など、自身とラグビー、東大阪の話で会場を盛り上げた。
トークショーの後半では、当日行われる高校ラグビー決勝の見どころを解説。「桐蔭学園はアタックの引き出しが多く、対戦相手ごとのプレーをする大人なチーム。京都成章は今回の大会で一戦ずつ自信をつけてきた」などと話し、「高校生のレベルが上がっているのはラグビーワールドカップの影響が大きい。自分たちもあんなプレーをしたいと練習している。オフロードパスなどをしないと今のディフェンスは破れない」と解説した。「両校のロックは今後の日本に何かを与えてくれる人、日本の宝物。超高校級の2人の対決が楽しみ」と話し、「今大会は新型コロナの感染者も出ず全日程開催された。運営関係者に感謝する大会」とまとめた。
来場した堺市在住52歳の女性は「高校ラグビーの見どころも面白かったし、運営側への感謝の思いなど、今年の大会への思い入れなどを直接聞くことができてよかった。この後ラジオの解説をすると言っていたので聞いてみたい」と満足そうに話していた。