近畿大学(東大阪市小若江3)で4月3日、2021年度入学式が対面形式で挙行された。
電動キックボードに乗ってサプライズ登場する霜降り明星せいやさん
同大学では2014(平成26)年から毎年、音楽プロデューサーのつんく♂さんのプロデュースによる、ド派手な入学式を行ってきた。今年は最後の高校生活も自粛ばかりだった新入生が多いという状況から、例年のド派手さよりも対面で入学式を実施することを優先。新型コロナウイルス感染症対策を徹底したうえで、新入生約7200人をキャンパスに迎えての入学式となった。
感染症対策として、式典の実施時間を50分に短縮するほか、不織布マスクと近大マスクを参加者全員に配布。多人数同時AI検温システムや、リアルタイム混雑状況映像の配信などの対応を行い、会場の収容人数を50%以下にするため、午前・午後の2回に分けて実施した。保護者らは、ライブ配信で入学式の様子を見守った。
オープニングでは、これまでの入学式の様子や学校紹介をまとめた映像を流した後、吉本興行に所属する同大学卒業生の霜降り明星・せいやさんが、校内で利用できる電動キックボードに乗って登場。お笑いコンビのコロコロチキチキペッパーズもスペシャルゲストとして登場し、会場を盛り上げた。
学長式辞、学長・学部長紹介、理事長式辞の後、5G開通イベントが行われた。イベントは会場内の様子をドローンで撮影し、スクリーンにリアルタイムで上映するパフォーマンスから始まり、キャンパス内西門からゲストのコロコロチキチキペッパーズ、霜降り明星のせいやさんがリポーターとなり、5Gの回線で生中継。4Gと5Gの映像コンテンツのダウンロードスピードや、中継先からの応援部、チアリーダー部のパフォーマンスの配信スピードや映像の鮮明さを比較した。最後には、応援部から新入生へのエールが送られた。
在学生代表として壇上に上がった学友会連合会副委員長の青木謙太郎さんは、自身が入学当時、経営学部の自治会という未知の世界に飛び込んだ経験をもとに、「迷ったら飛び込んでみてください。少しでも興味が湧いたら一歩踏み出してください。その一歩が自分自身の可能性を大きく広げる」と入学生を激励した。
入学生総代の医学部横山杏樹さんは「この時期に入学式があるのか心配していたが、今、この会場で近畿大学の一員になったことを実感し、喜びでいっぱい」と、入学式に参加できた喜びとともに「医療で人々の不安を取り除きたい。人に愛され、信頼され、尊敬される医師となるために、精一杯努力することを誓います」と宣誓した。
エンディングでは、霜降り明星のせいやさんから、「みなさんが後輩になってくれることが嬉しい。悩みがあったら相談してください」と後輩たちへ温かいメッセージが送られた。
総合社会学部総合社会学科環境・まちづくり専攻の清水海斗さんは、入学式を終えて、「迫力があって、これからの学生生活が楽しみだと感じた。高校よりも交友関係が広がるので、友達を多く作って、みんなで楽しく学生生活を送りたい」と話す。同学科社会・マスメディア専攻の西村大輝さんは、「大学はいろんな人がいるので、いろんな人と関わりながら勉強も一生懸命頑張りたい。最初の履修登録とかが全く分かっていないので、そういう細かいことは不安」と、これからの大学生活に対する期待と不安をにじませた。