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司馬遼太郎記念館、命日前に菜の花飾り付け 18年目、周辺に花の輪広がる

司馬さんの書斎前に菜の花を設置する布施高校の生徒

司馬さんの書斎前に菜の花を設置する布施高校の生徒

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 司馬遼太郎記念館(東大阪市下小阪3、TEL 06-6726-3860)に1月29日、菜の花の鉢植えと切り花が飾られた。

ガラス回廊

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 菜の花が好きだった司馬さんの2月12日の命日「菜の花忌」に合わせ、館内や周辺地域に菜の花を飾る「街に菜の花を咲かせよう 2.12菜の花忌」運動。同館では、開館翌年の2002(平成14)年の命日前後に菜の花の切り花を飾り始め、同館の提唱により2004(平成16)年には「春一番に菜の花忌の会」が発足。地域住民や事業者らが参加するようになった。今回で18年目を迎える。

 今年は、自治会や学校、郵便局など42団体が参加。学校や住宅など、近鉄・河内小阪駅、八戸ノ里駅から同館までの道筋に約1650個のプランターを設置し、明るく黄色い菜の花が街を彩る。

 上村洋行館長は「菜の花が記念館の中に咲くと、雰囲気が明るくなる。コロナ禍で鬱屈とした状況の中、来館してくれた人が黄色い花をご覧になることで、気分が向上してもらえたらうれしい」と話す。「街への関心が希薄になる中、花を通じて街に関心を持ち、街を良くしていきたいと少しでも思ってもらえたら。18年もしているので、近隣で花を見た子どもが成長して住まいを移しても、この風景が心に残ってくれたら」と願う。

 29日には、大阪府立布施高校の自治会に所属する生徒が同館を訪れた。生徒らは昨年10月に土づくりを始め、菜の花を育ててきたという。同校自治会副会長の酒井重彰さんは「まだ春は遠いが、菜の花の黄色い明るい色が地域に彩りを与えてくれ、地域が盛り上がっている印象があっていい。本を読むので(司馬さんを)尊敬している。高校の近くに住まれていたと聞いて親近感がわいた」と話す。

 今年の菜の花はまだ開花していないものが多いが、「菜の花忌の頃に咲くのでは」と上村館長。2月12日に来館した人には菜の花をプレゼントする。2月19日14時からは、菜の花忌に合わせた館長トークを同館ホールで開く。館長トークの参加には事前申し込みが必要。

 開館時間は10時~17時。月曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料は、大人=500円、中高生=300円、小学生=200円。菜の花の設置は3月下旬まで。

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