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東大阪ブランドに3社3製品を新規認定 アイスドリンク用シュガーや滑り止め塗料

10月31日に行われた認定式の様子

10月31日に行われた認定式の様子

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 東大阪市内の事業者が作った製品をブランド認定する「東大阪ブランド」に3社3製品が新規認定され、10月31日、東大阪市役所で認定式が行われた。

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 「東大阪ブランド」は、認定することにより製品の価値を高め、市内事業者の製品開発を促進するとともに、ウェブやイベント出展などでのPRや販路開拓につなげることを目的に創設。認定区分は「プラスアルファ」「オンリーワン」「ナンバーワン」の3つがあり、プラスアルファはさらに、「デザイン・プラス」「エコロジー・プラス」など、従来にはない5つの付加価値・付加機能項目を加え、さまざまな分野の専門家で構成する認定審査委員会の審査を経て決定する。

 募集は毎年度2回行い、今回は東大阪市内にある3社3製品を新たに認定した。自動車部品や医療部品などの塗装を手がけるオークマ工塗(東大阪市布市町3)は、ギフト用の時計「SPAZIO(スパツィオ)」がプラスアルファ(デザイン・プラス)に認定された。

 「SPAZIO」は、工業デザイナーの喜多俊之さんがデザインクリエイティブアドバイザーを務める東大阪デザインプロジェクト事業を通じて開発した商品で、同じ東大阪市内の板金加工会社・水野製作所(中石切町)が素材を作り、オークマ工塗が得意とする高品質の焼き付け塗装で仕上げる。ギフト用商品と位置付け、受け取った人は置き時計か掛け時計、各7色から好きな組み合わせを選ぶことができる。同社広報の中川彩子さんは「この商品を通じて塗装やものづくりの面白さを知ってほしい」と話す。

 1966(昭和41)年創業で、スティックシュガーなどの個包装砂糖商品を手がけるフォレストパックス(新庄西)は、アイスドリンクシュガー5グラム(スティックタイプ)が、プラスアルファ(エコロジー・プラス)に認定された。脱プラスチックと食品ロス削減を掲げる同商品は、アイスコーヒーなどに付くポーションシロップの代わりに使ってほしいと開発した商品で、冷たい飲み物にも溶けやすい顆粒状の砂糖。紙包装であるためプラスチック削減に寄与するとともに、ガムシロップには賞味期限があるが砂糖は長期保存が可能で賞味期限がない。

 森秀樹社長は「アイスコーヒーにはガムシロップというイメージがあるが、ブランド認定されたことでグラニュー糖がアイスコーヒーに使えると理解が広まるのでは」と期待を寄せる。

 マグライフ(中鴻池町1)の滑り止め塗料「セーフティペイント」はオンリーワン製品に認定された。石井克典社長が約20年前に転倒してけがをしたことがきっかけで誕生した商品で、当時、滑り止め商品を検索してみたが、色付きのものや大理石に特殊な施工をするものしかなかったという。同製品は主剤にビーズが配合されており、クリアタイプのため下地の色合いを生かすことができる上、ローラーで塗るだけなので部分補修も可能。厚生労働省が指定する危険物質等も含まれず、環境にもやさしいという。

 石井社長は「ブランド認定されるのは3製品目。名刺にブランドのロゴを入れることで東大阪のものづくりのPRができるし、信頼度が高い。今後、安全・安心というキーワードがいろんな商品に付いて回ると思うので、その一員としてやっていきたい」と意欲を見せる。

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