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東大阪・旧河澄家で「おりがみ展」 四角の紙から古典や風景作品

絵画のような折り紙作品が並ぶ

絵画のような折り紙作品が並ぶ

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 「創作折紙の世界 おりがみ展」が現在、東大阪市指定文化財「旧河澄家」(東大阪市日下町7、TEL 072-984-1640)で開かれている。

源氏物語の四季を表現した作品

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 折紙創作家で日本折紙協会講師の坂上慧ミ子(えみこ)さんと、坂上さんの生徒の作品を紹介する同展。

 坂上さんが折り紙を始めたのは1993(平成5)年。夫の入院中にテレビで折り紙を見たのがきっかけという。「これなら自分でもできるし、病院の付き添いの間にもできると、本を見て独学で始めた。夫が亡くなってからは講習会にも通うようになった」と坂上さん。

 額装した作品は、四角の和紙や折り紙を、折る、たたむ、つぶす、膨らませるなど、さまざまな技法を組み合わせて創り上げるもので、坂上さんは「イメージができたら合う和紙などの紙を買いに行き、小さな四角に切り分けて、はさみを入れずにパーツを作る。イメージを膨らませるのに時間がかかり、完成までに1カ月ほどかかる」と話す。

 作品のモチーフは、訪れた先で見た景色や古典作品、空想した世界などさまざま。「その季節に見た景色をもとに頭でイメージを膨らませた作品では、春日大社や那智の滝などに行った時のものがある。富士山が多いのは、東京で生活をしていた時に常に目の前にあったから。どこに行っても常に折り紙に結びついている」と坂上さん。

 「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」や「風神雷神図」などは、いかに原作に近づけることができるかにこだわっているという。作品には筆で書いた文章を添えているものも多く、「作品の世界を考えているときに思ったことや気持ちを文字にして表現している。若い時からお茶やお華、書道、日本舞踊など、これまでやってきたことを作品に生かしている」という。

 額装作品25点、色紙作品18点のほか、テーブル上には花などの小さな立体作品が並ぶ。折り紙で装飾したしおりは、希望者1人につき1点進呈する。

 開館時間は9時30分~16時30分。月曜休館。入館無料。6月11日まで。

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