サッカーJ3の「FC大阪」と大阪府太子町(以下、太子町)、四天王寺大学(羽曳野市)の3者が現在、学生が就職活動時の自己PRに用いる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」を作るプロジェクト「ガクチカクラブ」に取り組んでいる。
太子町は、FC大阪と四天王寺大学、それぞれと連携協定を締結しており、太子町とFC大阪が配信するインターネット番組「太子TV」で、「コロナ禍の影響でガクチカづくりの活動ができていない」と学生が話したことをきっかけに、太子町の「生涯を通じたスポーツ・健康づくり」を通じてガクチカづくりを支援するプロジェクトが立ち上がった。
同プロジェクトでは、11月5日に東大阪市花園ラグビー場(東大阪市松原南1)で開催される明治安田生命J3リーグ第34節FC大阪ー福島ユナイテッドFCの無料招待イベント「太子町民応援デー」の観客数倍増を目標に、同大学学生広報スタッフ8人が同クラブと同町職員とのミーティングやフィールドワークを行いながら、イベントの企画や情報発信を行う。
7月31日には花園ラグビー場でキックオフセレモニーを開催。参加した田中祐二太子町長は「産官学連携プロジェクトということで、学生の新しい発想でどのようなものができていくのか楽しみにしている。学生たちが取り組みの中で成長していってくれたらうれしいし、イノベーションを起こすことができる人材になってほしいと思っている。合わせて、本町の魅力も感じてもらえたら」とあいさつした。
FC大阪の近藤祐輔社長は「行政機関とスポーツクラブといった大人たちと関わることを学生の間に体験することは、今後にとってプラスになる。こういう機会をきっかけに、いろいろなことを覚えてもらいながら一緒に前に進み、いい形にできるようサポートしていく。私たちでは知り得ないコミュニティにタッチできることに期待している」と話す。
ユーチューブやSNSを活用して学生目線で大学の広報活動をする学生広報スタッフの代表・中颯汰さんは「この話をもらった時に、普通に学生生活を送っているだけでは経験できない企画だと思い、すぐに参加を決めた。広報スタッフでやってきた企画や発信力を生かし、スポーツやサッカーとのふれあいを楽しめる機会を学生目線で作れたら。学生がパフォーマンスをするハーフタイムショーを企画するなど、フェスティバル感を出したい」と意欲を見せる。