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司馬遼太郎記念館、命日前に菜の花装飾 「菜の花通じて街に関心を」

司馬さんの書斎前に菜の花を設置する布施高校の生徒

司馬さんの書斎前に菜の花を設置する布施高校の生徒

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 司馬遼太郎記念館(東大阪市下小阪3、TEL 06-6726-3860)に1月26日、菜の花の鉢植えと切り花が飾られた。

ガラス回廊には切り花を飾る

 司馬遼太郎さんが野に咲く菜の花が好きだったこと、作品に「菜の花の沖」という小説があることなどから、2月12日の司馬さんの命日を「菜の花忌」と命名。2001年11月に開館した同館では、翌年には命日前後にガラス回廊に菜の花の切り花を装飾。来館者や地域住民・事業者に「街に菜の花を咲かせることはできないか」と呼び掛け、その翌年には鉢植えの菜の花が届けられた。

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 2004年には記念館周辺の人々やボランティアらの協力で、近隣の学校や駅周辺に菜の花を植えたプランターや鉢を設置するようになり、約2000世帯に種を配布。同年7月には記念館の提唱に応え、自治会や病院、商店街などから成る「春一番に菜の花忌の会」が発足した。

 今年は、自治会や学校、商店街、郵便局など42団体が参加し、館内に310の鉢植えと鹿児島県指宿市から贈られた切り花500本を飾る。近鉄奈良線の河内小阪駅・八戸ノ里駅から同館までの道には1670個のプランターを設置し、「菜の花ロード」ができた。現在、菜の花の開花は4割程度。3月下旬ごろまで楽しめるという。

 同館近くの大阪府立布施高校(下小阪3)では自治会と菜の花委員の生徒40人が参加。昨年10月に種を植え、菜の花忌に向け50個のプランターに花を育ててきた。司馬さんの書斎前にプランターを設置した1年生の寺田朱那さんは取り組みについて「地域の方と一緒にできる活動はあまりないのでいいと思う」と話し、羽田穂乃佳さんは並べた菜の花のプランターを見つめ「花の一つ一つは小さいが集まったら迫力がある」と笑顔を見せる。

 館長の上村洋行さんは「最近街への関心が薄れてきているので、菜の花を通じて街に関心を持ってほしいというのが願い。子どもが大きくなった時に、自分の住んでいた街に菜の花が咲いていたと思うことが大きい。この取り組みが人の気持ちを育ててくれると思っている」と話す。

 菜の花忌の2月12日14時からは、現在開催中の企画展「『梟の城』-あらためての忍者の世界」や司馬さんの人となりなどについて語る館長トーク「司馬遼太郎の書斎風景」を開き、来館者には菜の花を進呈する。

 開館時間は10時~17時。月曜休館(祝日の場合は開館し翌日閉館、2月12日は開館)。入館料は、大人=500円、中高生=300円、小学生=200円。

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