JR西日本は3月16日、大阪府東部を南北に結ぶ「おおさか東線」を全線開業した。
おおさか東線は、新大阪駅-久宝寺間を結ぶ約20.3キロの路線で、南区間の放出-久宝寺間(約9.2キロ)は2008年3月に先行開業。北区間に南吹田、JR淡路、城北公園通、JR野江の4駅を新設し、全線開業した。同線の開業により、新大阪-奈良間を最短52分で結ぶ直通快速が1日に上下線各4本を運行する。
東大阪市内には、高井田中央、JR河内永和、JR俊徳道、JR長瀬、衣摺加美北の5駅があり、大阪メトロ中央線乗換駅の高井田中央駅、近鉄奈良線乗換駅のJR河内永和駅は、直通快速の停車駅に加えられた。市内5駅の運賃は、中心駅からの営業キロで計算する特例制度も適用される。新大阪駅に近い高井田中央から新大阪は220円、衣摺加美北からの運賃は300円。普通列車の乗車時間は新大阪-高井田中央間が約22分、新大阪-衣摺加美北間が約30分。
JR河内永和駅東側では16日、全線開業記念式典を開催。野田義和東大阪市長は「今年はラグビーW杯の年。新幹線と東大阪が直結し、花園ラグビー場を含む東大阪へのアクセスが良くなった。沿線の高井田はものづくりの中心地で、ものづくりの情報を新幹線に乗せて、首都圏や九州に届けるルートもできた。10年後にはモノレールの開通も予定されており、東大阪市はますます競争のスピードを加速することができる」と期待を寄せる。式典には多くの関係者が出席し、くす玉を割って開業を祝った。