大阪府立中央図書館(東大阪市荒本北1、TEL 06-6745-0170)1階で8月4日、大阪府内の工科高校と府立大学工業高等専門学校、工業技術系の学科がある私立高校の生徒作品や学校紹介パネルなどを展示する「未来展」が始まった。
後継者不足が課題となっている製造業の未来へつなげるため、小中学生に近い存在である高校生がどのようなものを作っているかを知ってもらおうと開く同展。来館者が多い夏休み期間に合わせ、2003(平成15)年開催の1回目から今年で18回目を数える。今年は、8校180作品を展示する。
大阪府立大学工業高等専門学校(寝屋川市)は、動力内蔵型球体移動ロボットを製作。親しみやすさと安全性の向上について研究した。府立茨木工科高校(茨木市)は、高校生が自作した空き缶サイズの模擬人工衛星を打ち上げ、技術力や創造力を競う競技会「缶サット甲子園」に出場した際の模擬人工衛星や、CAD/CAM作品などを展示する。
府立城東工科高校(西鴻池町)は、エコデンレース全国大会に出場した際に製作した電気自動車と、電気自転車を展示。府立淀川工科高校(大阪市)は、課題研究で製作した列車本体にレールなど全ての部品を収納できるコンパクトな鉄道模型を展示。レールはねじ類を使わず取り付け可能で、2人まで乗車できるという。
府立布施工科高校(宝持)は、コイン発射機など電子機器組み立て課題の作品やジャイロセンサー搭載でバランスを保って倒れない車、木工細工などの作品が並ぶ。星翔高校(摂津市)は、全日制高校で初めて全学科・全コースで無人航空機(ドローン)操縦技能証明の資格取得ができるとアピールする。
総務企画課の吉田純一さんは「各校の生徒が一生懸命作った作品。技術力や物を作る楽しさを知ってもらいたい。この展示が、自分で何か作ってみたいと思う、ものづくりをするきっかけになれば」と話す。
開催時間は9時~19時(土曜・日曜は17時まで)。8月10日休館。8月15日まで。